著者:石田 麻琴

デジタルマーケティング担当者の「採用と育成」と「外部委託」後編【no.1849】

(前編のつづき)

 デジタルマーケティング担当者の「採用と育成」そして「内部と外部」のリソース活用についての後編です。前編ではデジタルマーケティング担当者の「採用の難しさ」について紹介しました。

 採用市場にデジタルマーケティングを展開できる人材のそもそものパイが多くはない、さらにバランスよくデジタルマーケティングの選択と判断ができる人材というとさらにパイが狭まる、そしてそんな人材が「自社に入社してくれるのか」のハードルもあります。

 また自社の必要性にあったタイミングで人材に出会えるかという問題もありますし、組織や人間関係が上手くマッチせずにせっかく入社してくれたけれども退職してしまう、ということもあるはずです。そう考えるとデジタルマーケティング担当者の採用は簡単ではなく、現実路線では社内メンバーを育成していくのが確実です。

 そしてまずは内部の社内メンバーでデジタルマーケティングを展開してみることです。最初は言葉の意味もわからないかもしれません。ツールの選び方もわからないかもしれません。ないない尽くしからのスタートになる会社さんもあるかもしれませんが、まずは「デジタルマーケティングについて議論する」時間を取り、「自分たちのどんな仕事がデジタル化できるか」というところから話し合ってみましょう。

 「内部」のリソースと「外部」のリソースをどれだけ活用するかの議論の前に、まず自分たちで検討する機会をつくった方がいいですね。あくまで「自分たちでできない(もしくは効率的でない)から外部にお仕事を依頼する」という流れを作っていった方が良いです。WEBサイトの制作もコンテンツの作成も、データ分析もインターネット広告の出稿も顧客データの管理も、ハナからすべて外部のソリューションを活用する前提では商売が成り立つわけがありません。

 現実的にデジタルマーケティングの展開規模が小さいうちは顧客データの管理、受注データの管理はエクセルが使えればまったく問題ありません。CRM/SFAのシステムを検討する前に、まずはエクセルを使って顧客管理、データ管理をおこなってみましょう。最初からツールやシステムを導入するとデータ分析やマーケティング活動の「幅」が、ツールやシステムでできることの「幅」に狭まってしまう可能性があります。勿体ないことです。発想力を豊かにするためにも、まずはアナログな管理をおすすめします。

 実際に外部に業務委託をおこなう場合、2つの視点から仕事を依頼していきます。

ひとつは自分たちではまかないきれない専門的なスキルが必要な仕事。WEB制作やシステム開発、レベルの高い広告運用やコンテンツの作成などは専門的なスキルを持っている外部のパートナーに委託する方が良さそうです。

もうひとつは「注力すべきポイント」以外の業務です。デジタルマーケティング担当者としてはできるだけ「数字を上げる」仕事に注力していきたいわけですから、バックヤード業務や完全ルーチン業務は外部の会社さんにお願いして良いかもしれません。ただ、こちらは「自社の強み」を消してしまう可能性があるので、ある程度ケースバイケースです。

 ―――デジタルマーケティング担当者の「採用と育成」そして「内部と外部」のリソース活用について前編・後編の2回に分けて解説をしてきました。BtoCにおけるEコマース、BtoBにおけるインサイドセールスにおいてデジタルマーケティングの運用改善はいよいよ企業の待ったなしの課題になっています。データもツール・システムも活用し成果に繋げていくのは「人」です。

 デジタルマーケティングの組織づくり、人づくりをぜひECMJと一緒に進めていきましょう。(宣伝)