ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

本業のある会社がEコマースに取り組むためのポイント【no.1985】

 本業のある会社がEコマースに取り組むためのポイントについて解説します。ほとんどの事業者が「本業がありつつ、EC事業をやっている」のではないでしょうか。

本業がありつつ、Eコマース事業を展開していく会社さん

 元々実店舗の商売をやっている。そしてEコマースに新しい販売チャネルを伸ばしたい。元々製造メーカーをやっている。今後Eコマースで直販の仕組みを整えたい。元々BtoBの営業をやっている。将来的にEコマースを活用して全国から注文や問い合わせがくるようにしたい。このような目的でEコマース事業をスタートする会社さんがほとんどだと思います。いわゆる「インターネット専業」というのはほんの一部です。

 本業がありつつ、Eコマース事業を展開していく。そしてどこかのタイミングでEコマース事業を本業と並ぶところまで成長させる。ゆくゆくはひとつの会社の売上の柱として成長させていきたい。インターネットの活用が避けられない時代です。また今回のコロナ禍のような環境の変化もあり、そう考える会社さんは多そうです。Eコマース事業をやるためにはECサイトを立ち上げなければなりません。そこでネットショップを構築するわけですが、事業の柱にするため大変なのはそこから。

 今回のECMJコラムは「本業のある会社がEコマースに取り組むためのポイント」です。

中途半端なEコマースの取り組みでは結果が出ない

 本業のある会社がEコマースに取り組むためのポイント。Eコマース事業を成長させる、成功させるという観点で考えると、どうでしょう。どうしてもノウハウやテクニック的が必要になるイメージをもたれるかもしれません。当然、それも間違いではありません。しかし「本業のある会社」の条件では、「組織づくり」が大きなポイントを締めます。Eコマース事業に取り組むための「組織づくり」に経営者の理解。それがないと、非常に中途半端なEコマース事業になるのです。残念ですが、中途半端なEコマースの取り組みでは結果が出ません。

 大切なのは「目標設定」とその目標を達成するための「評価」。そして目標にいたるための「スケジュール」です。この「スケジュール」を着実に進めるために「組織づくり」がポイントになります。

目標設定。評価。スケジュール。この3つがポイント

 まずは「目標設定」です。まず会社としてEコマースをどうしたいかを設定しましょう。たとえば新しい事業の柱にしたい、年商1億円にしたいなどで構いません。いつでも「目標と現実の差異」が課題になります。目標がなければ、現実との差異は生まれないですし、課題感が見つかりません。

 Eコマースがんばるぞ!といえば一時的にスタッフの皆さんはついてきてくれます。しかし、「頑張って私たちどうなるの?」がなければ、モチベーションは落ちます。また、「評価」を明確にしておかないと他部署からの協力を得ることはできません。

 そして「スケジュール」です。このスケジュールが本業のある会社だとブレます。なぜなら本業での利益によってEコマース事業を立ち上げているからです。本業の繫忙期になるとEコマース事業の手を休めて本業に手を貸すことになります。スケジュールが整わない要因が様々起こります。中途半端なEコマース運営では結果につながりません。

 Eコマースの成長は戦略、ノウハウ、テクニックだけではありません。本業のある会社さんは目標設定、評価、スケジュールにも気を遣ってみてください。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。