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きたれ女性と若者!競馬人気をまくり差せ!競艇場「売上アップ」マーケティング。二十【no.0724】

 きたれ女性と若者!競馬人気をまくり差せ!競艇場「売上アップ」マーケティング。(前回はこちら

 「打ち手」を検討するとき、やはり役に立つのはこれまで動いてきた「打ち手」のリストです。過去の「打ち手」を検証することで、今後の「大成功」には繋がらなくても、ひとまずの「大失敗」を防ぐことができます。

*頭の中にあることを「全部場に吐き出す」こと

 「打ち手」の成果としてのマーケティングデータはすでに残っていない(そもそもデータを取っていない)かもしれませんが、過去1年間でどんな販促企画をおこなったかをリストアップすることはできるはずです。まず1年12ヶ月の販促企画をリスト化し、マーケティングチームメンバーでその成果の印象を話し合います。議論をおこなった中での気づきや共通認識があれば、そちらもリストに情報として加えておきましょう。

 例えば、戸田競艇場にはイベントホールがあります。200名~300名が入りそうな大きなイベントホールです。このイベントホールでは、しばしば演歌歌手や若手アーティストのコンサート・ライブがおこなわれています。イベントホールの使い方として、「他に有効的な方法はないか」という議論もあるとは思いますが、まずはこのコンサート・ライブの企画の検証からおこないたいところです。

 まず、イベントホールでおこなわれた過去1年間のコンサート・ライブイベントをリスト化します。おそらく1年間で60~80回ほど、コンサート・ライブイベントがおこなわれていると思います。これをリスト化しマーケティングチームで検証を進めていきます。前述したとおり、データが残っていなければ「印象」「気づき」を思い出しベースで話していくのでも構いません。大切なのは、頭の中にあることを「全部場に吐き出す」ことです。

*「当たったイベント」と「当たらなかったイベント」に分ける

 戸田競艇場イベントホールのコンサート・ライブの場合、出演終了後に演歌歌手やアーティストによるCDのサイン付き即売会がおこなわれているので、もしかしたらその数字がイベントの成果として検証できる要素のひとつになるかもしれません。「リアルな数字」を出さず、グレーゾーンでおさめたい場合もあるとは思いますが、売上を上げたいならば「数字のグレーゾーン」は一切無くす方向に、少しずつでも動いていきたいところです。

 これをおこなうと、「当たったイベント」と「当たらなかったイベント」の区別がつけられるはずです。当たったイベントとは、当然「イベントホールにたくさんのお客様が集まったイベント」ということになります。

 「イベントホールにたくさんのお客様が集まったとしても、舟券を買ってくれないと競艇場の『売上アップ』にはならないじゃないか」といわれてしまうかもしれませんが、あくまで成果の指標は競艇場の「来場者数」なので、「お客様が集まるイベント」というだけで構いません。どのお客様がどれくらいの舟券を購入したかは、会員カードをつくらないことにはどうやってもわからないわけですから、とにかく「計測ができる『来場者数』」というところに成果の軸をもっていくのが良いと思います。

 イベントホールのスケジュールを組むときに、過去のリストを大いに参考にします。シンプルな考え方です。年間80回のコンサート・ライブのイベントがあったとします。半分の40回は過去の「当たったイベント」の演歌歌手・アーティストにお任せします。そしてもう半分は過去のデータから想定される「当たりそうなイベント」、もしくは何も根拠はないけれど「直観的に当たりそうだと思うイベント」に配分をします。

 これを毎年毎年繰り返していくことによって、イベントによる集客の精度をグングンと上げていくのです。

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。