ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

ネットショップの決済方法は、クレジットカードと?【no.0376】

 ネットショップのあるあるストーリー、「鬼切社長シリーズ」。(前回はこちら

「まあ、ネットショップの費用の年間30万円をどう考えるかだけでも、話は尽きませんね・・」

 二子(にこ)社長は、少々あきれたような感じで言いました。といっても、顔はあきれたような表情ではありませんでしたが。二子社長は本当に仕事の話が好きなんだな、と鬼切社長は思いました。マーケティングを語るときの二子社長は、目がキラキラ輝いています。

「このあたりは、今後、猪井氏(いいし)先生と決められると思います。たっぷり話して、考えて、どのようにスタートするかを決められてください。そして、システム利用料のもうひとつが、決済手数料でしたね」

 そうでした。システム利用料は、ネットショップの出店費用とロイヤルティだけではなく、決済手数料という項目もあるのでした。鬼切社長は、開いていたノートに「決済手数料」とメモしました。

「鬼切社長は、ネットショップで商品を買ったことはありますか?」

「いや、実は・・ネットショップを運営して、さらにこれから頑張ろうと思ってはいるんですが、実はネットショップで商品を買ったことがなくて。うちの家内がよくネットショップで買ってるので、それを後ろから見ていたりはするんですが・・」

「インターネットで販路を拡大したい、ネットショップで新しい市場にチャレンジしたいと言われている方でも、実はネットショップで買い物をしたことがないって方、結構いらっしゃいますよね。インターネットで自分は商品を買わないのに、『うちの商品はインターネットでも売れるはずだ!』というのは少々おかしいですよ、鬼切社長!これからは率先してオンラインで商品を買うようにしてくださいね」

 鬼切社長はシュンとして、小さくなって「はい」と答えました。

「まあ、奥様がインターネットで買われているのをご覧になっているということなので、なんとなくはイメージがつくと思うんですが、ネットショップで選択ができる決済方法って、どんなのがありますかね。奥様がどんな決済方法で買っているか、ご存じですか?」

 「そうですね~」。鬼切社長は、奥さんがインターネットでお買い物をしているところを思い出してみました。

「最近はクレジットカードで買っていることが多いみたいですけれど、昔は『クレジットカードは番号を入力するのが怖い』と言っていて、銀行振込で買っていたみたいです。ただ、銀行振込だとお金を振り込むことを忘れてしまったり、入金までにタイムラグができてしまったりして、商品が手元に届くのがどうしても遅くなってしまうので、それからクレジットカードを使うようになったみたいですね。一度、商品代引で送られてきたこともありました。ちょうど家内が家にいないときで、私が出たんですが、突然『代引き1万円になります』と言われてビックリしましたよ。家内に何も告げられていなかったので、詐欺だったらどうしようと一瞬考えてしまいました。困りますよね。ハッハッハ」

「やはりメインになるのはクレジットカード決済ですよね。それと、銀行振込と商品代引ですね。鬼切社長の奥様は利用されていなかったかもしれませんが、郵便局で入金する郵便振替も選択肢としてあります。あとは、コンビニに支払い用紙を持っていって、レジでお金を支払う『コンビニ決済』というものがあるんですが、こちらは利用されたことはないですか?あとは、電子マネーとかキャリア決済とか」

 鬼切社長は「そんなものがあるんですか」という顔をして、「ないですね」と答えました。

「ネットショップによって異なると思うんですが、やはり多いのがクレジットカード決済だと思います。大体70%程度の方がクレジットカードで決済していますね。そもそも、クレジットカード以外の決済ができないネットショップもありますし。残りの30%を他の決済で分けていると思うんですが、コンビニ決済やキャリア決済は全体の5%に満たない、まだまだこれからの市場だと思います。決済手数料とは、これらの決済代行会社に対して支払う料率のことですね。決済代行会社へのロイヤルティ、と考えていいと思います」

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。