ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

ネットショップの改善は、2週目3週目と続いていく【no.1244】

 ネットショップは2週目、3週目の改善をおこなうことで市場からの価値が上がっていきます。

 ネットショップの1週目の改善は比較的わかりやすいと思います。ネットショップで販売する商品をセレクトする、ネットショップで取り扱う商品数を増やす、商品の画像を撮る、商品の装着画像や使用画像を撮る、商品の説明文を書く、検索キーワードを考える、などなど。本やWEBでネットショップ運営の情報を探すと、さまざまなところで書いてあるのではないかと思います。

 ただ、ここができてもあくまでEコマースのスタートラインに立っただけです。ここから2週目、3週目の改善に入っていきます。

 2週目、3週目の改善を回していくために必要なのがデータです。まずは現在のネットショップのデータを改善の基点として、2週目の改善が効果的だったのかどうかを判断しなくてはいけません。データに良い変化をもたらしているならば同じ路線でより改善をブラッシュアップしたり、他の商品にノウハウを展開したりします。データに変化がなかった、もしくはデータが悪くなってしまったならば、切り口の異なる他の改善を施したり、元の状態に戻したりします。2週目、3週目の改善を回すために必要なのはチャレンジです。

 チャレンジとともに、2週目、3週目の改善を回すために必要なのが「疑い」です。ネットショップの1週目の改善が進みネットショップの体裁が整うと、「ネットショップができている」気分になります。ネットショップの見た目も整いますし、注文をいただいてからの仕組みもひとまずは整います。「もうこれ以上やることはないのでは?」と思いがちですが、まだまだ改善は終わりません。Eコマースの市場はどんどん前に進んでいきます。「少し考えれば思いつくような」「どの本にも書いてあるような」改善が終わってからが本当の勝負なのです。

 勝ち負けは市場で決まります。他社と同じことを同じペースでやっていても頭ひとつ抜け出せないわけです。「もっと他に改善できることはないだろうか」「この文言を少し工夫すればもっとお客様に伝わるようになるのではないだろうか」という仮説を立て、2週目、3週目の改善を回していくことでネットショップは成長をしていきます。

 多くの場合、1週目の改善は「自社」の改善です。ネットショップのコンセプトをどうやって伝えればいいのか、商品のラインナップをどうやって揃えればいいのか、どんな商品を増やしていけばいいのか。まずはガツガツ動くことが優先されるのである程度「市場」をみられていても、「競合」までを見る余裕はありません。2週目、3週目の改善は「自社」「市場」「競合」「データ」、この4つをチェックしながら改善をおこなっていきます。

 大切なのは市場ではどんな商品が売れているのか、自社の商品はどの商品と比較検討されているのか、そもそも比較の対象にすらなっていないのか、比較され負けているならばどんな要素を足せばカバーすることが可能なのか。これを考えながらネットショップの改善を進めていきます。特別にブランド性の強いネットショップでないならば、お客様は必ず「あなたのネットショップ」と「他のネットショップ」、「あなたの商品」と「他の商品」を比べています。

 仮に商品力があったとしても、比較の末、競合している商品にタッチの差で負けていたとしたら極端な場合、売上はゼロです。しかし、タッチの差で抜き出ているならば売上は1億円になるかもしれません。なので、ネットショップの売上が低かったり、アクセスが低かったりしても悲観することはありません。市場があれば売上はどこかに隠れています。

 Eコマースは簡単に比較される商売です。2週目、3週目・・永遠に改善のサイクルは続いていきます。

 おわり。

 

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。