著者:石田 麻琴

「数」で勝負できるなら、「数」で圧倒して市場を攻める【no.0578】

(2015年5月のコラムリライトです)

 数で攻められるなら、数で圧倒して勝負をするのが良いです。

 ネットショップだけではなく、WEBビジネス、そしてリアルのビジネスでも言える原理原則だと思います。「数よりクオリティ」というのは、「数で圧倒することができない」人たちの戦略です。「数で圧倒」できるなら、「数の圧倒」に勝負のポイントを持っていった方が良いです。なぜなら、「数」での勝負は誰しもができることではないんですね。誰しもができるのは、「クオリティ」での勝負の方です。

 一見すると、誰でもできる戦略が「数」のように思えるかもしれません。そして、誰でもできない戦略の方が「クオリティ」のように思えるかもしれません。しかし、実は誰でもできるわけではないのは「数」の戦略なのです。

 「数」の戦略を行うためには、3つのポイントをクリアしなければいけません。「お金」「時間」そして「メンタル」です。

 まず「お金」です。「数」と「お金」の関係で代表的なものといえば、「在庫」でしょう。「取扱商品数」という表現をしても、ほぼ同じだと思います。つまり、ネットショップや実店舗における「品揃え」というものです。

 「お金」があれば、「取扱商品数」を10万点まで増やせます。「お金」がなければ、1万点までしか増やせません。「お金」があれば、「取扱商品数」10万点のすべてに最低1コずつ在庫を持つことができます。しかし、「お金」がなければ、「取扱商品数」10万点のうち、売れ筋の100商品だけ在庫を持って、あとは受注発注でのサービスにするしかありません。

 次に「時間」です。「数」と「時間」の関係については簡単です。1日に10件営業に回るか、1日に100件営業に回るか。その違いです。仮に、営業アポイントの成約率が1%だとすれば、前者は1ヵ月に回る営業数が300件、成約が3件。後者は1ヵ月に回る営業数が3,000件、成約が30件ということになります。

 多少「クオリティ」に気をつかうならば、1日に100件の営業を1日に80件に減らして、20件分回る「時間」を、営業の予習(ターゲティング)、復習(振り返り)に使えば、より成約率を上げることができるでしょう。当然ながら、「クオリティ」は「数」から生まれるものですから、1日の営業数を10件に減らして、残りの90件分の「時間」を予習復習に使っていてはダメですよ。単にデスクに座っているだけの人になってしまいます。

 最後に「メンタル」です。これが「数で圧倒」するためにもっとも難しく、そして最も勝ちに近づくポイントなのではないかと考えています。

 前項の「数と時間」の関係でいえば、「営業に1日100件回ることはできるが、はたして100件回って心が折れないか」ということです。時間があれば「営業を回ってくることぐらい誰でもできる」と思われがちですが、実はこれこそ誰でもできることではないのです。

 なぜなら、1日10件の営業を回る人は、月に297件、成約できなかった失望感を味わうことになりますが、1日100件の営業を回る人は、月に2,970件もの失望感を味わうことになるからです。地味で手間で面倒なことで、しかも「いつ成果が出るかわからない」ようなことは、それ相応の「メンタル」を持ち得てなければ取り組むことができません。「誰でもできる」ことではないのです。

 もし、「お金」「時間」「メンタル」のいずれかを潤沢に持っているならば、まずは数で圧倒する戦略に持ち込むことをおすすめします。「クオリティ」を上げていくのは後です。徹底的に「数」を増やしていけば、何かが見えてきます。チャレンジしなければわからないことです。