著者:石田 麻琴

WEBサイトの良し悪し。初見ではっきり言えることはひとつだけです【no.0954】

(2016年ECMJコラムのリライトです)

WEBサイトの相談を受けるときによくいただくのが、「うちのWEBサイトは良いのか、それとも悪いのか?」という質問です。質問をする側としても「何が良くて何が悪いのかがわからない」からこその質問なのだと思いますが。相談いただいた側も少々困ってしまう質問だったりします。

ひとつのパターンとして、

WEBサイトのデザインやレイアウトなど、視覚的なものに関しての「良いのか悪いのか」という質問であることがあります。

例えば、「トップページが重い」だったり「リンク切れを起こしている」などの明かなマイナスポイントがあれば「良いのか悪いのか」を指摘することができます。しかし、ことデザインやレイアウトに関しては「情報の受け手側」によってその感覚が変わるのが当然です。

WEBサイトが「どんなお客様を対象にしているか」、デザインやレイアウトの「良し悪し」ではなく、まずはそこが大事です。専門的な知識を持っている方を対象にするならば、専門用語を多用し、アカデミックな文章を載せることが有効なのかもしれません。専門的な知識を持っていない方が対象になるなら、言葉のわかりやすさや機能ではない「使い方、楽しみ方、活用の仕方」の情報が有効になるかと思います。なので、いちがいに「わかりやすいこと」が重要だというわけではありません。

もうひとつ。

WEBサイトは外側を見ただけでは「良いのか悪いのか」がわかりません。

WEBサイトの対象と目的を理解した上でも、デザインやレイアウトだけでWEBサイトについて論じるのは間違いです。大切なのは、やはり「データ」ということになります。WEBサイトの「良し悪し」はあくまで「データ」で判断をしてもらいたいところです。たとえ外見がメチャクチャでも定期的に問い合わせを受けているWEBサイトもあります。逆に、見た目がきれいでも一切売れていないネットショップもあるわけです。

WEBサイトの「良し悪し」を判断するためには「データ」が重要。ただし「データ」を閲覧した場合でも、絶対値として「良いのか悪いのか」の評価をすることはできません。ここが非常に厄介なところです。市場規模によって、競合のWEBサイトの数によって、市場でのインターネット活用の普及度によって、複合的な要因が絡まりあってWEBサイトへの流入は決まります。WEBサイトの月間ページビューが「1万だから悪く、10万だから良い」とは言えないのです。

ただ唯一、

WEBサイトのデータを見たときの価値基準があります。

それは、検索からの流入がどれくらい来ているかです。もう少しはっきり言うと、「あなたの会社のことは知らないけれど、あなたの会社で解決できる課題の解決方法をインターネットで探している人(会社)」このような方が、現状のWEBサイトにどれくらいアクセスしてくれているのか。あくまでインターネットの活用として「新しい顧客にリーチする」ことを目的とした場合ですが、価値基準として重要なのは確かでしょう。

具体策の話です。Googleアナリティクスのオーガニック検索キーワードのデータを閲覧してください。WEBサイトに流入した検索キーワードの上位10件が表示されているはずです。このデータのほとんどが「自社の会社名」もしくは「自社の製品(サービス)名」であった場合、「あなたの会社のことは知らないけれど、あなたの会社で解決できる課題の解決方法をインターネットで探している人(会社)」にリーチできていないことになります。

「うちのWEBサイトは良いのか、それとも悪いのか?」と聞かれて、その場でこたえられることはこれくらいです。あとは市場、競合、商材によって変わります。これは改善を続けていかないと何とも言えません。もし仮に、オーガニック検索キーワードのデータが「自社の会社名」「自社の製品(サービス)名」ばかりでも落ち込まないことです。逆に言えば、インターネットの活用としてまだまだ伸びしろがあるということですから。