ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

お客様への「能動的なアプローチ」をマーケティングの「軸」にする【no.0918】

 お客様への「能動的なアプローチ」をマーケティングの「軸」にする。

 ホームページ、サービスサイト、ECサイト・・。現在、ほとんどの事業者が1つ以上のWEBサイトを持っているのではないかと思います。

 しかし、そのほとんどの会社で「マーケティング」に取り組めていないのが現状です。WEBサイトを作ったものの、「そのまま放置」。もしくは「年に数度、イベントがあったときに更新」になっている会社が多いのではないでしょうか。

 インターネットを活用したマーケティングを強化していくにあたって、「何から始めるのが適当なのか」、今回のコラムのテーマです。

まずはペルソナの再設定をおこなう

 手段はたくさんあります。新しいWEBサイトを立ち上げたり、現WEBサイトをリニューアルする。フェイスブックやツイッター、インスタグラムなどのソーシャルメディアを運用する。SEO対策、リスティング広告などのインターネット広告に着手する。顧客データを管理するCRMのシステムを導入する。インターネットマーケティング用の人財を増やす。などなど。

 どうしてもインターネット戦略をリスタートするにあたって、「WEBサイトをリニューアルしなきゃ」とか「WEBサイトにSEO対策しなきゃ」など、「手段」を先に考えてしまいがちです。しかし最初に考えなければいけないのは、「マーケティングの『軸』」です。つまり、マーケティングをおこなう「ペルソナ(対象顧客)」の設定です。

 既存のお客様を対象にするのか、インターネット上から新規のお客様にリーチするのか。お客様に提案するのはBtoBのサービスなのか。それともBtoCのサービスなのか。絞り込めれば良いのですが、過去データが蓄積されていないこともあります。まずは「既存か新規か」「BtoBかBtoCか」くらいだけでも決めておくのがいいでしょう。

能動的なアプローチを「軸」にする理由

 さて、次がポイントです。インターネット戦略としての「実践の『軸』」を考えます。ここは「能動的なアプローチ」を「軸」として設定したいところです。能動的なアプローチというと、メールマガジンやDMが代表的な実践策です。

 なぜ「能動的なアプローチ」が望ましいか。インターネットの世界は基本的にインバウンドの世界です。WEBサイトの運用も、インターネット広告も、SNS運用も、「受けの施策」です。「能動的なアプローチ」の方が、お客様に対して「責任」を持たなければいけません。自分たちから「どうですか?」とお客様に伝えているわけですからね。「仕事をきっちりやらざるを得なくなる」。これが「能動的なアプローチ」を選択することの良さです。

 まずは「能動的なアプローチ」を決めます。たとえば「既存のお客様にBtoBのメルマガを流す」と決めた場合、そこに様々な業務が付随してきます。メルマガのリストの整備、リストを増やし続けるための仕組みづくり。メルマガの内容項目の決定、メルマガのリンク先ページの決定。リンク先ページの整備、具体事例集め、ブログ紹介などです。

マーケティングを「手段」から考えないこと

 ここではメルマガを紹介していますが、「メルマガ=軸」というわけではありません。あくまでお客様への「発信」という「軸」があって、その「軸」を回していくための要素として、WEBサイトの改善やCRMシステムの導入などの業務が付随してくるのです。

 インターネットマーケティングをリスタートするとき、「手段」から考えないこと。そしてマーケティングの「軸」は「能動的なアプローチ」が良いこと。「能動的なアプローチ」を進める上で必要なことが、「手段」になること。これらをぜひ覚えておいてください。

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。