ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

「実行数値管理表」運用の2年目以降に享受できるメリット。【no.1083】

 ECMJがセミナー、講演会等でご紹介している「実行数値管理表」。ECMJブログでも何度か書いているのですでにご存じの方もいると思います。ずっと運用しているよ、という方もいるかもしれません。

 「実行数値管理表」を運用すると、こんなことがわかるよ、というのが今日のテーマです。

 まず、簡単に「実行数値管理表」を説明させてください。「実行数値管理表」はネットショップの成果数値とアクションをデイリーで管理するためのシートです。毎日、毎朝、出勤後に前日のネットショップの数字を「実行数値管理表」に書き入れます。そして前日おこなった施策や改善点も「実行数値管理表」に書き入れます。また、前日おこった特筆事項も「実行数値管理表」に書き入れます。

 「実行数値管理表」は、毎日、デイリー単位で「原因と結果」の相関性をみていくためのシートです。これを運用することによって、インターネットのマーケティングの最重要能力である「データを取って、毎日カイゼン」の力が身につきます。

 今回、紹介するのは「実行数値管理表」運用の2年目以降に享受できるメリットについてです。

 「実行数値管理表」は、365日、毎日の数字と施策、結果にいたった原因を探っていきます。運用をスタートした1年目は、まず3ヵ月ほど「実行数値管理表」をつけること自体に慣れることが大切です。3ヶ月目以降から、「実行数値管理表」をつけつつ、その原因を探っていく段階に入っていきます。6ヵ月目以降になると、運用にも慣れ、課題も整理できるようになります。新しいチャレンジをおこなうサイクルもつくれてくると思います。

 そして、「実行数値管理表」の運用が2年目になると、「前年同月」の状況との比較ができるようになります。

 前年同月との比較というのは、前年同月の「数字」との比較をするのが通常だと思います。「数字=データ」であれば、管理システムから吐き出すことは容易にできると思います。ここは数字をきちんとつけていたり、管理システムを導入していたりすれば、どのネットショップも差が無くおこなっていることと思います。

 しかし、前年同月の「施策」を見ること、また前年同月におこった「外的要因」を見ること、となるとどうでしょうか。見きれていないネットショップがほとんどではないかと思います。「数字」は管理されていても、「施策」はなかなか管理することができません。ネットショップ運営もすべては「原因と結果」なのですから、「施策=原因」を見ることが本来大切ではあるのですが。

 「実行施策管理表」を運用することによって、前年同月、ネットショップに対して「いつ、どんな改善をなぜおこなったか」を知ることができます。また、前年同月にどんな商品が動き始めたか、市場がどう動いたかを知ることができます。前年同月の「数字と施策」の関係性を確認して、本年の市場の変化を予測し施策を決定することができるわけです。

 たとえば、ネットショップでも売上が動きやすい外的要因というものがあります。季節要因は影響が大きいでしょう。「実行数値管理表」に季節要因を残しておくことで、翌年「いつどのタイミングで新商品を出せばいいか、販促を打てばいいか」がより明確になります。「実行数値管理表」に残し続けている、成果に対しての「内的要因」「外的要因」こそ、ネットショップ運営を継続していく上での「ノウハウ=資産」になるのです。

 「実行数値管理表」は続ければ続けるほど、ネットショップの運営をクリアなものにしてくれます。ぜひ運用をされてください。「実行数値管理表」を知らない方は、ECMJセミナーにぜひ。(↓です)

 おわり。

 

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。