ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

不器用だから・・少しストイックすぎる方がいい。【no.1101】

 なりたい自分がある。叶えたい夢がある。ありたい姿がある。

 今日1日、頑張ることができれば夢が叶う。今日1日、頑張れば1億円をもらえる。今日1日、頑張ることができれば好きな人と付き合うことができる。たった1日だけなら、誰でも我慢をすることができるだろう。私だって、1日だったら我慢することができる。

 ただ、千里の道も一歩から。千里の道は決して1歩にはならない。なりたい自分や叶えたい夢やありたい姿に、たった一瞬でなれることなんてない。だから、毎日1歩1歩を積み重ねていなければいけないわけだ。

 人によって運だったり、縁だったり、タイミングだったり。確かに、「この人こんなに頑張ってるのにツイテないよな~」みたいなのはあるんだけれども、1歩1歩の積み重ねが理想の自分に近づけてくれると思って、日々努力するしかない。

 そんなとき、我慢できないものが生まれる。お菓子が食べたい。酒を飲みたい。遊びに行きたい。テレビを見たい。ゲームがしたい。現実を逃避して、「今日だけはいいじゃないか!」と自分の中の悪魔がささやき出す。

 「今日から俺は頑張るぞ~!」と思っていても、いざ目の前に階段があらわれると、「やっぱり今日はいいかな」という弱気な自分が顔を出す。逃げ道があって、現実に向き合えないならば、逃げ道をなくしてしまえばいい。

 お菓子があるから、お菓子が食べたくなるのだ。お菓子を食べるから、もっとお菓子が食べたくなるのだ。お酒があるから、お酒が食べたくなるのだ。お酒を飲むから、もっとお酒が飲みたくなるのだ。ゲームがあるから、ゲームがしたくなるのだ。ゲームをするから、もっとゲームがしたくなるのだ。

 人間とは不思議な生き物で、「やるともっとやりたくなる」のだ。だからまずは「やる」ことを絶ってしまえばいい。そうすればいつの間にか、「やりたい」気持ちすら消えていってしまうだろう。

 お菓子を捨ててしまえば、お菓子を食べたくなくなる。お酒を捨ててしまえば、お酒を飲みたくなくなる。ゲームを捨ててしまえば、ゲームをやりたくなくなる。オンとオフをきっちり分けることができるならば、うまく調整すればいい。けれど、ほとんどの人間にとっては不可能。本当に欲しいものがあるなら、その他は捨てる。本当に欲しいものがあるなら、ね。

 これが、これが絞るということなのか。かくいう自分も情けないことに欲求におぼれているのだが―――。

 テレビ番組をたくさん録画して、見なきゃ見なきゃと焦っている。本当はそこまで見たいわけでもないのに。友達からゲームを借りて、やらなきゃやらなきゃと焦っている。本当はそこまでやりたいわけでもないのに。服を立て続けに買って、着なきゃ着なきゃと焦っている。本当はそこまで欲しくもなかったのに。こだわりを、変なこだわりを捨てたい。

 人生は「損切り」の連続だ。「ここまでやったんだから」「せっかくやったんだから」。そう思っていると抜け出せなくなる。そして、やることばかりが増え続ける。結果、本当に努力をしなくてはいけないポイントに正面を向くことができなくなる。

 徹底的に「損切り」をする。「損切り」の適切なルールなんてものはない。自分が決めたルールで行う。たとえば、1年のうちに1度も着なかった服は捨てるとか。1年のうちに1度も使わなかった資料は捨てるとか。

 この考え方は少しストイックすぎるだろうか。もし、自分が不器用だと知っているなら、少しストイックすぎる方がちょうどいい。そう思う。

 おわり。

 

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。