ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

ネットビジネスでメディアとブログに取り組む価値。【no.0291】

 インターネットの世界というのは、縦の世界です。縦の世界がたくさん集まって、ひとつの大きな世界が展開されているのだと思います。わかりづらいですね、ハイ。すいません。

 インターネットの世界というのは検索の世界です。これは共感いただけるんじゃないかな。検索エンジンという意味でもそうですし、やはり「自分の求めている情報」を探すという、ユーザー基点の世界だということです。インターネットの世界って、自分が求めている情報をジャンプし続けていく世界じゃないですか。そうなると必然的に、取得する情報の深さはどんどん深くなっていくんですが、情報の広さはどんどん狭くなっていきますよね。これが「縦の世界」の意味するところです。

 インターネットができて便利になって、楽しくなったのは確かだと思うんですが、この取得する情報が狭く狭くなっていってしまうというのが、ひとつの大きな課題だと思います。自分の知っている世界が情報の全てだと、インターネットという環境が自然に自然に思考を変えていくわけです。ソーシャルメディア上の情報が、原発関連で「政府が出してないだけで、現実はこんなのだ!」みたいな話や、集団的自衛権関連で「こんな形での徴兵がもう始まっている」みたいな話で埋まっちゃってる人もいるんじゃないかな。かくいう、私のタイムラインも、事業立ち上げ・経営系の話が多いので、「みんなが成功し、みんなが成長している」というような焦りだったり、羨みを感じることがあります。それが世界の全てじゃまったくないんですけどね。やはり環境というものが、人の思考を変えるわけです。

 なので、入ってくる情報を、「自分が求めているもの」「自分の身の回りのもの」だけではなくするのって、すごく大切なのだと思います。テレビやラジオ、新聞、雑誌、あとはできるだけ街に出て、意図せず自然に飛び込んでくる情報に触れておくこと、インターネットでのマーケティングにおいても、今後これが重要になると思います。

 インターネットの世界においても、例えばアドテクノロジーは、ビッグデータからお客様に個別の最適なアプローチができるように進化していますが、これだといくら頑張ってもマスな層にはアプローチができないわけです。ネットショップをやられている方だと、SEO対策やPPC広告(リスティング広告)、リターゲティング広告を主に使っている方が多いですが、結局はニーズを持っているお客様を「みんなで頑張って取り合っている」状態になってしまいます。あくまで、インターネット広告もお客様の「求めている」基点なわけです。ちなみに、ネットショップの新規顧客獲得手段は、いまだに80%がインターネット広告です。

 そうなると、今後、インターネットの企業の顧客へのアプローチとして有効になる可能性が高いものは、既存のメディアとブログこちら参照)、ということになると思います。ソーシャルゲームやキュレーションサイトの既存メディアの露出が多くなっていますが、それはインターネットでは「自然に飛び込んでくる情報」になりづらいからなんですよね。テレビやラジオ、新聞、雑誌、あとはリアルでのチラシの投函サービスなどを含め、既存のメディアの広告を細分化&最適化して、インターネットのサービスに振り分けられるような広告代理店は今後伸びていくんでしょうね。

 ちなみに、個人的に注目しているのがチラシです。実は思ったほどコストがかかりませんし(ダイレクトメールは送料、リストにお金がかかる)、エリアで顧客層を絞ることができれば、ピンポイントで「自然に飛び込んでくる情報」になることができます。これまでは、チラシ→リアルビジネスの流れでしたが、スマホの普及とネットリテラシーの向上という面から考えると、チラシ→ネットビジネスの流れも十分ありえるのではないかと思います。

 おわり。

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。