ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

勝ちに近づくビジネスモデル(まつ毛エクステの場合)【no.0292】

 前回はLDHのHIROさんのダンススクールの話をしました。(前回はこちら

 EXILE自身がダンスという市場自体を拡大させ、ブランドがありロールモデルの見えるダンススクールを作り、そしてダンススクールという事業もビジネスモデル的に有利、みたいなことを書いたのですが、ゆうても「EXILEだからでしょ‥」(当然、EXILEを成功させただけでも凄い)とか、どこか現実味のない話に聞こえてしまうかもしれません。そう、ブランドの話って、どこか現実味がないんですよね。今回の話は、現実味のある話です。

まつ毛エクステは「儲かりやすいビジネス」!?

 「まつ毛エクステ」の話です。女性ならば誰もが知っていると思います。男性でも言葉からどんなことなのか想像がつくかと思います。まつ毛をエクステンションするわけですね。まつ毛に付け毛をして、目元にインパクトをつけるわけです。女性の美容サロンといえば、エステサロンやヘアサロン、ネイルサロンなどが有名ですが、このまつ毛エクステのサロンも増えています。最近、このまつ毛エクステについて考える機会(どんな機会だ)があったのですが、エステサロンやヘアサロン、ネイルサロンに比べて、このまつ毛エクステは「儲かりやすいビジネス」だと思ったのです。

 エステサロン、ヘアサロン、ネイルサロン、まつ毛エクステ、これらのビジネスの最も大きな経費は施術料ということになるでしょう。つまり、人件費です。初期投資としては、エステサロンは施術の機械、ヘアサロンはシャンプー台などがかかりますが、運用段階ではオイルやクリーム、付け爪、付け毛など、それほどコストがかからないものばかりです。中でも、まつ毛エクステは初期投資が低く、広告に多くの費用がかけられる・・とかそういうことが言いたいのではありません。ポイントはまつ毛エクステのリピート性にあります。

なぜまつ毛エクステは「最もリピート性が高い」と思われるのか

 利益率が高く、リピート性が高いビジネスモデルが「儲かるビジネスモデル」だということは、ご存じのとおりかと思います。エステサロン、ヘアサロン、ネイルサロン、まつ毛エクステ、この4つを比べたときに、最もリピート性が高いのは、まつ毛エクステではないかと思うのです。なぜなら、継続して施術を受けないと、目という最も見た目に影響を及ぼす部分の印象が「変わってしまう」からです。通常、まつ毛エクステは3週間から4週間のサイクルで交換をしなければいけないと言います。付け毛が痛んだり、少しずつ抜けていったりしてしまうからです。エステサロンもヘアサロンもネイルサロンも、自分の努力や我慢である程度カバーできます。しかし、まつ毛エクステは「見た目が変わってしまう」ので、間髪おかずリピートしてもらえる可能性が高いというわけです。もしかしたら、どこかカツラや植毛のビジネスに似ているのかもしれません。

 これは「お客様の心理」的にどのビジネスモデルが儲かりやすそうか、という話です。当然、どのビジネスが良い、どのビジネスがダメだ、とそういうことではなく、あくまで「勝ちやすい」という視点で見たときに、どう考えることができるか、という話です。また、ここからは弊社ECマーケティング人財育成の考え方の話にもなりますが、どんなビジネスを選んだにせよ、それを立ち上げてからずっと売れて売れて仕方がないなんてことはないはずです。情報はすぐに外に出ますし、ビジネスモデルを真似する会社も出てくると思います。市場の環境と競合の状況が日々変わっていく中で、自社のサービスを運用改善(マーケティング)し続けていくことがあくまで大切なわけです。

 と、2回に分けて長々と書いたら文字数がいっぱいになってしまいました。本当は、この2つの話をした後に、「始めた時点で負けている」ネットショップについて書こうと思ったんですが、今回はここまでですね。また次回書きます。

 たぶんつづく。(と思います)

 

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。