ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

人口動態を見る限り、明るい未来にはならない。 【no.0131】

(前回のブログを読んでから、こちらをお読みください)

 そんなこんなで、岩佐さんのセミナー「これからの10年、勝ち残る企業の条件」がスタートしました。

 まず、岩佐さんの話は、総論から始まります。日本経済のマクロな動きについてです。1970年代から、2010年代にかけての日本経済の成長の流れをグラフで表し、アメリカ経済との成長の流れと比較します。これから日本に何が起こる可能性があるか、それが、アメリカがこれまでに経験してきたことから学ぶことができるのかを丁寧に説明していきます。

 そして、その日本経済の成長のグラフと共に説明するのが、日本の人口動態の変化です。人口構造を表す言葉として、ピラミッド型やつりがね型、つぼ型、星型、ひょうたん型など、聞いたことがあると思います。1970年代から2010年にかけて、日本の人口動態がどのように推移し、それが日本の経済にどのような影響を与えているのかを説明していくわけです。その上で、これから日本の経済がどんな動きを見せていくかを話します。結論だけを言うと、決して明るい未来ではなさそうです

 日本の人口は減り続けます。中流層がいなくなり、高所得層と低所得層に分かれていきます。さらには、低所得層の下に、超低所得層という新しい層も生まれてきます。高所得層になることができるのは、全体の3割、低所得層は残りの7割と言われており、全員が全員、中流層の人間として仲良くしていくことが不可能な時代になっていきます。というか、もうすでにそんな時代になりつつあります。

 しかし、その中でも、経営者は企業を成長させていかなくてはいけませんし、従業員・組織も、企業を守って、なんとしても3割の組みに入らなくてはいけません。みんながみんなハッピーになれる環境ではないわけですから、極端な話、「自分だけは勝つ」くらいの気持ちでなくてはいけません。もちろん、犯罪スレスレでいくべき、とかそういう話ではなくて、ですね。

 そして、その3割に入るためにやるべきことは、シンプルです。それは、「隣の会社と同じことはしない」ということです。必要なのは、「選択と集中」です。自分達のお客様をどこに定義し、それを徹底して追っていくことができるか、徹底して追い切れることができるのか、それが「隣の会社」との違いを生み出します。重要なのは、これだけです。

 ここから、岩佐さんの各論がはじまります。

 岩佐さんがダイヤモンド社の編集者時代、週刊ダイヤモンドの編集長時代、ダイヤモンド社の社長・会長時代、そしてフリーになってからも、日本全国でたくさんの人に会った中で、「こんな人がこんなこと言っていたのが印象に残っているよ」というエピソードをいくつか話します。これが毎回話を聞くたびに、新しい話が更新されていたり、同じ話でも自分の捉え方が変わっていたりして面白いのです。

 もちろん、紹介する話が正しいか間違っているかが重要なわけではありません。成功した人間だからこそ、正しそうに聞こえた話もありますし、正しそうに聞こえる話をしている人でも、成功の度合いは様々です。詰まるところ、「聞いているあなたはどう思われますか?」という話です。

 次回、各論・エピソード編で、今回の「これからの10年、勝ち残る企業の条件」で聞いたエピソードのうち、特に私にとって印象に残ったものを紹介します。

 あ、そうそう、以前書いた、「目指せゴルフコースの勝ち組‥!市場規模縮小を生き抜くためのデータマーケティング【序章】」は、昨年の三社合同セミナーで岩佐さんが話していたことです。次回まで、こちらを読んでおくと、さらに面白いかもしれません。

 各論・エピソード編はこちら

カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, 6.Eコマースの悩み, 9.Eコマースこぼれ話

ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。