ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

自社サイトでEコマースを運営するとき、どのショッピングカートASPを選べばいいか【no.0779】

 Eコマースを自社サイト(独自ドメインサイト)で運営するとき、どのショッピングカートASPを利用すればいいのか迷うところです。

 カラーミーが良いのか、makeshopが良いのか、ショップサーブが良いのか、フューチャーショップ2が良いのか、たまごカートが良いのか、侍カートが良いのか・・。それとも、EC-CUBEやec-beingを使うのが良いのか・・。

 これら以外にも、毎月どこかで新しいショッピングカートシステムが生まれています。また、毎月どのショッピングカートシステムも新しい機能が追加されたり、旧機能がバージョンアップしていたりしています。ですから「自社に合ったベストなECカートを選びたい」というのは、ある種の無理難題です。

 そんな中でもどこかに判断基準がないと前に進まないということで、選び方のセオリーを紹介していきます。

 まずは、自分たちがネットショップでどんな商材を売るか、どんな売り方をしたいかを考えます。といっても、Eコマース運営の歴が長くなければ、それ自体がわからない場合も多いでしょう。競合他社や、普段自分たちが利用しているネットショップ、使いやすいと思うネットショップなどをリストアップするところから始めてください。

 その中で必須の機能、あったら良いと思う機能を書き出していきます。それらの機能を満たしているショッピングカートシステムを選んでも良いですし、「このネットショップのようなものを作りたい!」という明確なものがあれば、全く同じショッピングカートシステムに決定しても良いでしょう。どのシステムを使っているのかがわからなければ、「これから自社サイトを始めようと思うんですが、御社を参考にしたいと思いまして、どのカートを・・?」と素直に電話すればいいのではないでしょうか。

 基本的にネットショップの要件を考え整理したとして、普通に考えられる機能はほとんどのショッピングカートシステムに含まれています。また「使いやすさ」を気にしたくなる部分もあるでしょうが、「使いやすさ」は「慣れ」の問題です。最初に管理画面を開いたときは、どのシステムも「使いづらい」でしょう。

 ユーザー(お客様)向けの機能改善、運営向けの機能改善は各々のシステム会社とも徐々に進めていきます。やはり小さなシステム会社よりも大手系列のシステム会社の方が機能改善にかけるリソースが大きいので、より安心と言わざるを得ません。また、大手系列のシステム会社の方が同様にサポート部分についても充実しているのは確かです。

 ショッピングカートASP、WEB制作、WEB集客、物流、コンサルティング含めEコマースに関わるソリューションはたくさんありますが、一貫して選択と判断の軸になるのは「徹底的にお付き合いしてくれるか」、これをオススメします。

 どのショッピングカートシステムを選択しても運営側は最初は使いこなせません。そこをサポート担当者がどこまでカバーしてくれるか。使いこなせるまで、成果が出るまでお付き合いしてくれるか。ショッピングカートシステムの優劣や機能よりも、こちらの方が重要です。運営側にとっては、システムを入れる側が仕事ではなく、システムを入れた後が仕事なわけですから。

 そう考えると、人間的なお付き合いができる担当者がいるショッピングカートASPを借りた方がいいです。サポート任せにするのではなく、「自分が相談を聞くよ!」といってくれる担当者からシステムを選ぶのが、システム導入後、もっとも成功しやすいパターンだと言い切れます。まさに商品を買うのではなく「営業を買う」です。

 システムは進化します。各社の機能も近からず遠からず標準化していきます。圧倒的な差がないのも現実です。展示会やセミナーに参加して「小さなことでも何でも相談できる」担当者をみつけるのが、ショッピングカートASP選択の一番の基準ではないでしょうか。

 おわり。

 

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。