ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

100回伝えて直らないことも、自分で「気づけ」ば一発で直ります【no.0548】

(2015年3月のコラムリライトです。こんなこと考えていたのか‥)

 実は先日、長男が生まれました。しかし、今回の主役は私の長男ではなく、出産翌日にお見舞いにきてくれた姪(私の義姉の長女)です。この子が話の主役です。

 もう3歳になる姪はわがまま娘です。母親(私の義姉)が実家(妻と義姉の実家)で親に対してとっている態度をよく見ているのでしょう。「それは食べたくない」「もうお家に帰りたい」「じいじとはお風呂に入りたくない」と言いたい放題です。子どもはよく周りを見ているものです。義兄(義姉の旦那)の実家に行くときは、一切わがままを言わないらしいですから。

 そんな姪が私の長男のお見舞いにきてくれました。厳密にいえば、長男はまだ保育器にいるため会えず、叔母である私の妻のお見舞いにきてくれたのです。義父、義母、義姉と姪と私の5人で、妻を囲み、うまれたばかりの赤ちゃんの写真を見ながら、話に花が咲きます。姪にとっては始めての従兄弟です。姪は少し戸惑っているように見えました。それは自分の知らない「赤ちゃん」ができたことへの戸惑いではなく、いままで自分にだけ注目を注いでいた義父と義母が、自分ではない人間に興味を示していることへの戸惑いに見えました。

 そう、自分はお姫様でも、女王様でもなかったのです。ただ、家族で「一番小さかった」だけ。もしかしたら、姪にとって人生で最初に気づいた、ある種の「挫折」になるのかもしれません。

 これから私の長男は妻の実家に帰ります。義姉と姪は定期的に実家に泊まりに来ていますから、これからもっともっと「いままで自分に集まっていた注目が、離れていってしまう」という現実を目の当たりにするのでしょう。最初はストレスもあるでしょうし、ネガティブな感情を抱えてしまうかもしれません。しかし、誰しもがどこかで経験することです。姪は芸能人の娘でも、有名人の娘でもないのですから。

 「わがままをやめなさい」といくら言っても、わがままはなかなか直りません。しかし、言葉で100回伝えても直らないものが、自分で「気づく」ことができれば、そのたった1回の「気づき」で自ら変化できるようになります。そのために必要なのは、環境ではないでしょうか。長男がうまれたことにより、我々の家族の環境が変化したわけです。今回の一件で、姪が「何に気づき、自分をどう成長させてくれるのか」それを非常に楽しみにしたいと思っています。

 そして、これは姪に限ったことではありません。むしろ、姪は3歳という年齢でそれに「気づく」チャンスが与えられ、運が良かったのかもしれません。私の長男も、どこかで同じ「気づき」を経験して、同じように自分の考え方を改めなければいけない時期がきます。現状、家族内の出産の予定はないので、いつになるか、別の形で環境を与えるべきかと、そこは親としての悩みどころです。ちなみに、私自身は「中学3年生」という相当遅い時期にそれに「気づいた」ので、本当に恥ずかしい限りですが・・(汗

 願わくば叔父としてもう1点。

 姪が「いままで自分が注目されていたのは、単に一番小さかったからだけ」ということに「気づく」と同時に、もし「『一番○○』ならば、二番手以下と比べて圧倒的に注目してもらえる」ということに「気づく」ことができれば、これからの人生がより充実したものになるのではないでしょうか。そして、さすがに3歳の子どもにここまでの期待は無理でしょうが、「その『一番○○』は、自分でつくることもできる」ということに「気づけ」ば、もっと人生が充実するかもしれません。大人でもなかなか気づけないことです。

 こういうことを思うと、「子どもの頃、もっと大人の話を聞いておけばよかったな」と思うんですが、やっぱり無理なんですよね。必要なのは、あくまで「環境」です。自分で「気づけ」ば本気になりますから。これは大人も全く一緒ですね。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。