ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

船橋オートの廃止は、残念だけども必然とも思える・・泣【no.0913】

テレビを見ていて、心にぽっかり穴が空いたような状態になってしまった。そして、何度も何度もビデオを見返してしまっている。

船橋オートレース場の廃止だ。3月21日のレースを持って、船橋オートレース場が廃止になった。ご存じの方も多いと思う。

実は船橋オートレースには行ったことはない。オートレース場で行ったことがあるのは、川口オートレース場だけ。なので、馴染みがあるわけではないのだが、馴染みの選手達の気持ちはいかほどかと思うと、いたたまれない気持ちになったのだ。

 公営競技やレジャー施設の赤字、廃業が激しい。

ECMJブログでも、「ゴルフ場マーケティング」や「競艇場マーケティング」のブログを何度か連載させてもらったが、いずれも「まだまだやれることはあるでしょ!」というメッセージだ。まあ、私本人としても面白半分で書いているところもあるのだが、いつかどこかでゴルフ場の経営者や競艇場の経営者(笹川財団?)に届いて欲しいと思っている。実際に以前、ゴルフダイジェスト社から取材が来たしね。

とにかく、「市場がある間」に改善をしなくてはいけないのだ。市場が無くなってからでは遅い。ジリ貧で廃業に向かっていくしかない。

その点、ゴルフ場やスキー場、温泉旅館などのレジャー施設、競馬・競輪・競艇・オートレースの公営競技は「改善」に対して厳しいポジションにいる。なにせ、日本の景気が良かった頃「あれば売上が上がる頃」を経験している事業だから、「着実に改善して、お客様をひとりひとり獲得していく」という概念自体が薄いのだ。特に公営競技は、自治体にとって「それ自体が無かったら倒産してしまう」ものでもないので、民間企業よりも「必死さ」が弱い。

船橋オートレースの場合も、10年前から着実に改善を繰り返していれば廃止はなかったかもしれない。ららぽーとやIKEAなどがあることから、お客様が集まらないわけではない。船橋市の人口は60万人。隣は江戸川区、浦安市だ。地方のゴルフ場やスキー場、温泉旅館に比べれば、まだまだ環境には恵まれている。

お客様の対象として、ファミリー層に焦点を当てるのか、昭和ノスタルジーにがっつり染まらせるのか、10年前に投資判断をした上で小さな改善を積み重ねていれば・・と思う。どっちつかずのジリ貧、がこの結果になってしまったのだろう。

ちなみに、私は競馬・競艇・オートレースはいずれも開催場に足を運んだことがある(競輪だけは行ったことがない)が、一番感動したのはオートレースだ。まず、発走時の「バリバリバリバリーー!!」という音が良い。そして、周回を重ねるオートレーサーとオートバイがコース内で非常に映えていてきれいなのだ。まだオートレース場に行ったことがないという人はぜひ行ってみてもらいたい。これは未だ初心者ながらオートレースファンのひとりとして推しておきたいと思う。

船橋オートレース場65年の歴史の最後を飾った、特別G1「プレミアムC」優勝戦。優勝した永井大介選手のウイニングラン時に場内にかかっていた曲は、安全地帯の「I LOVE YOU から始めよう」だった。2002年、「鉄人」島田信廣選手の引退セレモニーでかかっていたBGMも「I LOVE YOU から始めよう」だった。1989年にリリースされた曲だ。

たしかにめちゃくちゃいい曲だし、私も玉置浩二は好きだし、何か意図があっての選曲なのかもしれないんだけども、14年前と同じ27年前の曲を使っちゃうあたりが、「だから、ダメなんだよ!」って思っちゃうんだよなぁ。(選手は悪くない。問題は運営責任者側だ)

おわり。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。