ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

京都の会社はどんな会社でもインターネットを活用しましょう【no.0974】

 日本で一番インターネットを活用した方がいい地域、それは「京都」でしょう。理由は簡単です。なぜならブランドがあるから。京都のお店はインターネットを活用しないと勿体ないと思われます。

 インターネットはリアルでのブランドがあるモノが圧倒的に有利です。なぜなら、インターネットでは自分の頭の中にあることしか探されないからです。日本のどこかにすごく面白いものがあったとしても、それをどうやって探せばいいのか、お客様はわかりません。人に知ってもらう可能性があるとすれば、メディアで話題になるか否かでしょう。

 ツイッターやフェイスブック、インスタグラムで誰かが話題にする。フォロワーが面白がってくれればどんどん拡散していくのがソーシャルメディアのすごさです。少し前に話題になった「方眼ノート」はソーシャルメディアだからこそ一気に拡散しました。ソーシャルメディアで拡散し、それをテレビや雑誌などマスメディアが取り上げることで、情報が一般化されていきます。

 ただ、「方眼ノート」のような事例はごくごく一部。やっぱりリアルでブランドがあるモノこそ、インターネットの世界でも圧倒的に有利なのです。

 「京都」はモノとして、ショップとしてのブランドではなく、地域としてのブランドです。「京都のモノだから欲しい」「京都にあるところだから行ってみたい」。実はコンテンツの中身として他の地域のものと変わらなかったとしても、ブランドがあればお客様の感じる付加価値は変わります。

 その存在を知るきっかけはリアルでもインターネットでもどちらでも構いません。リアルでショップの存在を知る。旅行であれば、自宅に帰った後にインターネットでネットショップを探す。そんな方もいると思います。もしくはインターネットでネットショップを先に見つける。京都のお店だから、京都に旅行するついでに立ち寄ってみたい。そんなお客様もいるでしょう。

 ネットショップに限った話ではありません。WEBサイト(ホームページ)を持つ。WEBサイトで存在を知ったお客様が、旅行をきっかけにリアルの世界に訪れる。インターネットで新規のお客様にリーチをしてEコマースで購入いただくというパターンもあれば、インターネットで新規のお客様にリーチをして実店舗に来店してもらう、リアルのサービスを体験してもらう、そんなパターンもあります。

 同じようにブランドがある地域はインターネットの活用は欠かせません。「函館」「金沢」「横浜」「博多」・・人によってブランドの感じ方は異なると思いますが、このあたりになるのでしょうか。すでにお客様が探すブランド力はあるわけですから、どこまで取り組むか早い者勝ちといった状況になります。京都では有名でないけれど、インターネット上では有名、そんなお店も出てくるはずです。

 ・・とはいえ、「京都」というブランドがある地域で本気でインターネットに取り組んでいる会社は意外と少ないかもしれません。その理由は「ブランドがあるから」という、インターネットを活用した方がいい理由と全く同じものになります。つまり、ブランドがあるためにわざわざインターネットを活用しなくてはいけないほど切羽詰まっていないということです。

 インターネットの活用という点では、ブランド力のない会社の方が必死です。頑張らないと消えてしまうわけですから、必然的にノウハウが蓄積されます。本気でインターネットを活用したいという京都の会社は、まず専属の担当をつけるなど「後に引けない」環境をつくるのが良いのではないでしょうか。

 おわり。

 

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。