ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

インターネットの活用を会社全体の課題と捉えないと、ネットは「失敗」します。【no.1164】

 インターネットの活用を会社全体の課題と捉えないと、ネットは「失敗」します。

 たまにいただく相談があります。「うちの会社のホームページをコンサルしてもらえませんか?」というようなもの。そして、「うちの楽天市場店のコンサルしてもらえませんか?」というもの。

 もちろん、悪気があってコンサルティング範囲を限定しているわけではないでしょう。逆に「ここはお任せします!」と言ってくれているわけで相談に否はありません。ただ、これかの経営にネットを活用するならば、会社全体として「WEBサイトをどう使うか」を考えた方が良さそうです。

*サイトの更新は全体戦略やスケジュールと連動する

 ちなみに、上記のような相談を受けた場合、「インターネットの活用は、今後会社全体の課題になる」ことを伝え、理解してもらうこともECMJの仕事です。経営者や事業責任者の方とよくお話した上で、コンサルティングのご依頼を受けています。よくよく伺うと、やっぱり悪気があるわけではありません。

 インターネットの戦略とは、サイトをどう構築するかサイトにどう集客するか、だけではありません。そして、構築やSEO対策やビジュアルを変えたとしても本質的にはその成果は上がりません。大切なのはWEBサイトの更新をしていくことです。そしてサイトの更新は、会社全体の戦略やスケジュールと連動することになります。

 たとえば、会社のサービスを展示会に出展するとします。展示会に出展する旨は、やはり事前にWEBサイトにその情報を載せておきたいところです。また展示会への出展終了後も、展示会当日の様子やお客様からいただいた感想などをレポートしてWEBサイトに掲載したいところです。サービスへの信頼や導線も強化されることでしょう。

 また営業が現場でお客様に質問を受けること。それはお客様が事前にネットで課題解決の情報を検索している可能性があります。質問内容と回答をまとめ、サイトに定期的にアップするのもひとつの手です。現場のお客様だけではなく、ネット上の潜在顧客にもリーチすることができます。

*事務所の片隅でヒソヒソおこなうものではない

 ここで例として挙げた「展示会の情報を掲載する」「現場の課題解決を拾い上げる」はインターネットの担当者だけでできることではありません。また、WEBサイトの構造をちょこちょこイジることで実現できることではありません。展開をしていくためには、会社全体の戦略やスケジュールや情報が必要になります。

 お客様が課題を持ってからサービスを利用するまで、必ず1度はネットを経由する時代です。ネット活用について考えれば考えるほど、社内の担当者が事務所の片隅でヒソヒソとおこなうものではないことがわかると思います。インターネットの活用は、会社の各部門の精鋭メンバーが集まっておこなうものです。あくまでそれをWEBサイトに具現化することが、インターネット担当者の役割です。

 インターネットの活用を会社全体の課題と捉えないと、ネットは必ず「失敗」します。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。