ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

実行数値管理表のさらなる活用方法。パワーアップ編【no.1377】

 ネットショップの運営力を高めるためにECMJがお伝えしている「実行数値管理表」。基本となる使い方の他に、エクセルを強化して活用している話を聞いたので紹介したいと思います。

*「実行数値管理表」とは

 実行数値管理表を知らない方向けに、簡単に説明をします。

 実行数値管理表は日々のネットショップのデータと施策を書き残すことで、「原因=施策、起こったこと」と「結果=データ」の相関性を探し、次への仮説を立てるためのツールです。取得するデータ項目は「売上」「アクセス人数」「受注件数」「転換率」「客単価」の5つ。テキストで入力する項目に「改善/施策」「理由/特筆事項」があります。

 毎日、毎朝、前日のデータを取得し、前日の施策や起こったことを書き残すことで、データの裏側をみるサイクルをつくっていくことができるのです。

*アクセス人数の欄を分ける。受注件数の欄を分ける

 ひとつの改善方法として挙げられるのが、アクセス人数の欄を「新規のアクセス人数」「リピートのアクセス人数」に分けるということです。ネットショップのシステムやGoogleアナリティクスを使えば簡単に数字を出すことができます。

 もうひとつの改善方法が受注件数の欄を分けることです。ショッピングモールではなく自社サイトでネットショップを運営している会社に多い例です。WEBサイトを閲覧したお客様がネットショップで決済をするのではなく、電話で注文したり、直接のメールで注文をしたり、FAXで注文をするケースがあります。この場合、いずれもネットショップの成果ですから実行数値管理表の受注件数を複数に分けて活用するのもアリです。

*前年同月の「理由/特筆事項」をエクセルにコピペする

 「理由/特筆事項」とはネットショップと市場、環境に「何があったか」を書き残す項目です。「改善/施策」は自分たちがおこなったアクションですが、「理由/特筆事項」は「起こったこと」と考えてもらうと良いでしょう。

 実行数値管理表を毎日つけ続けていくと、365日以降は前年同月の「理由/特筆事項」を確認することができるようになります。前年同月にどんなことがあったか、どんなことが起こったのは自社にしかわからないノウハウです。前年同月の「理由/特筆事項」を実行数値管理表にコピペすることによって、「今後何が起こり得るか」を頭に入れながらネットショップの更新をおこなうことができます。

*先のスケジュールを実行数値管理表に入れておく

 先日、実行数値管理表の説明をさせてもらったところ「先のスケジュールを入れておくこともできるのではないか」という意見をいただきました。

 元々、実行数値管理表は結果としてのデータと、原因としての「やったこと、あったこと、起こったこと」を書き残すという、「過去」の履歴管理です。ただスケジュールの欄を組み合わせることによって、「いつ何をするか(しようと思っているか)」を計画立てることができます。

 先のスケジュール案を入れて、そこから逆算して仕事を進めていくことに活用するのも効果的だと思いました。

 ―――以上、実行数値管理表のエクセル改善方法について一部紹介をしました。セミナー等でもお話ししていますが「アポ電数」「アポ獲得数」「アポ獲得率」などに数値項目を変えることで営業さんの実行数値管理表にもバージョンアップすることができます。「原因と結果」の相関性を知る、ということが主旨なので自社のネットショップやビジネスに合う形にぜひ改善していってください。

 そしてECMJにこっそり教えてくださいね!

 おわり。

 

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。