著者:石田 麻琴

検索エンジンの「サジェスト機能」で「知りたいこと」を知る【no.1589】

 検索エンジンの「サジェスト機能」ご存知の方が多いとは思うのですが、自社や自社の商品・サービスを検索エンジンに入力して「どんなサジェストが出るのか?」を定期的にチェックしている方は意外と少ないかもしれません。

*お客様はどんなときに情報を検索している

 先日、出張したときのことです。宿泊したホテルには大浴場がなかったのですが、ホテルの予約プランで「近くのホテル併設の温泉浴場を使えるチケットがもらえる」ものを選択しました。「近くのホテル」といっても道路を挟んだ目の前のホテルです。900円の入館料が無料になるチケットでした。

 さて、ホテルに泊まった翌朝、この温泉を利用しようと思ったのですが、ふと疑問が浮かびました。「部屋にあるタオルは持っていった方がいいのかな?」温泉を利用するときによくある疑問です。

 温泉や銭湯によく行く方はイメージがつきやすいと思いますが、自分(自室)のタオルをもっていくのは意外と面倒なものです。この無料入館チケットにははたしてタオルがついているのか、それともタオルは有料になるのか、有料になるのならいくらなのか。有料になるのなら財布かお金をポケットに入れていかねばならず、それもそれで少々億劫だったりします。

 お客様(自分をお客様というのは変だけど、一般的に)は面倒が嫌なのです。ちょっとしたことでも。

*インターネットで温浴施設を検索したところ

 そこで「インターネット検索」を思いつきました。この温浴施設のWEBサイトに「タオル付きなのか、タオル付きでないのか」が書かれていると思ったのです。スマートフォンで検索エンジンを開き、この温浴施設の名前を入れると検索エンジンのサジェスト機能で「●●の湯 タオル」というキーワードが一番上に出てきました。

 「●●の湯 タオル」で検索をすると、この温浴施設のWEBサイトが最初に出てきます。ページをクリックすると、温泉の成分や料金の紹介はあるのですが、残念ながら「タオル付きなのか、タオル付きでないのか」の情報はありませんでした。「まあいいか」と思い、自室のフェイスタオルとバスタオルを持参して温泉に向かったのですが、結果は「タオル付き」だったんですね。

 ここでのポイントは「WEBサイトにタオル付きかタオル付きでないか(料金内にタオルが含まれているか)」が載っていなかったこと(も問題なのですが)ではなく、「●●の湯」と検索したときに「●●の湯 タオル」とサジェスト機能が働いたことなんですね。

*サジェストされるキーワードは「お客様が調べていること」

 「●●の湯」と検索したときに「●●の湯 タオル」とサジェスト機能で一番上に出てくるということは、「●●の湯 タオル」とインターネット検索しているユーザーが多いことを表しています。他の方の私の疑問とまったく同じかはわかりませんが「タオル」関連について検索しているユーザーは私だけではないということです。

そして逆にいえば、サービスを提供している側、今回のパターンでいえば「●●の湯」の温浴施設さんはお客様が抱えているこの疑問にこたえられていないことになります。まあ、このケースの課題は「料金にタオルが含まれているか否か」なので大した問題ではないんですけどね。あくまでサンプルのケースとして。

 サジェスト機能をみることでお客様が自社や自社の商品・サービスについて実際にインターネット検索している「課題」を知ることができます。お客様が検索していることは、「お客様が知りたいこと」です。Google検索、Yahoo!検索、Amazonや楽天市場の検索でもサジェストキーワードを確認することができます。

 サジェスト機能を知っている方は多いかもしれません。でもサジェストされるキーワードを「お客様の疑問」として自社の改善に繋げられていますか?