営業もEコマースもマーケティングの本質は一緒?【no.1636】

 つい先週のことなんですが、私も役員のひとりに名を連ねさせてもらっている勉強会に参加をしてきました。テーマは「営業を考える」。EコマースなどインターネットのBtoCビジネスをおこなっていると、「営業」について考える機会が少ないのですが、普段あまり考えないことだけあって、発見と学びに満ちた勉強会になりました。

 今日は「営業を考える」での気づきについて書いていきたいと思います。

*「営業」にもロジックがある、ロジックは明文化できる

 講師の先生は外資系の生命保険会社の方でした。大学卒業後、化学メーカーに勤めて営業の実力と実績を重ねていきます。その後、いまの外資系生命保険会社に転職して15年ほど生命保険を売るのを仕事にされています。先生が最初にお話したのが「セールス・プロセス」の話でした。

 お客様が商品を購入する意思決定をするまでにはいくつかのプロセスがあります。ある目的・用途・課題解決のニーズを抱えてから、まずは自分で情報を探索し、自分以外の方からの評価を得て購入の意思決定をおこないます。この流れ、少し考えれば当たり前のことだったりするのですが、ポイントなのは「明確に文書化できる」ということです。

 頭の中で理解をしているだけではなく、ロジックとして明文化しておくことが大切なのだと気づきがありました。

*セールスは商品提案ではなく、ヒアリングから始まる

 営業のあまり良くない例が自社の商品提案からセールスがスタートしてしまっているケースです。商品提案をしてからヒアリングをし提案内容を修正してまた提案をする、良くない例です。理想はヒアリングをしてお客様のニーズを理解もしくはお客様のニーズを喚起し、その上で商品提案をおこなうことです。お客様とのヒアリングの中で、いかにお客様が気づいていなかった「ニーズ」に気づいてもらうかがポイントになります。

 セールス・プロセスとして、「アポイントメント→アプローチ→ヒアリング→プランニング→プレゼンテーション→クロージング→契約→紹介入手」の流れがありますが、ひとつひとつのプロセスを繰り返し練習して慣れること、自分とお客様に最適な方法を見つけ出すことが大切だということでした。このあたりはEコマースのマーケティングの考え方とまったく一緒ですね。

*お客様に質問をして潜在ニーズを探していく

 ECMJがコンサルティングをおこなう際に必ず使っている「実行数値管理表」。このエクセルの狙いのひとつは「自分たちが知らない市場の潜在的なニーズに気づくこと」ですが、ニードセールスの事例として先生が同じようなことを話されていて驚きました。

 お客様から「この商品の見積もりをもらえますか?」と問い合わせをもらったときどんな対応をしますか、という話です。御用聞きとしての対応であれば「はい、わかりました。明日、お見積りを提出します」だけでいいかもしれません。しかしニードセールスを行うならば「なぜ、今回、このタイミングで見積もりが必要なのですか?」とヒアリングをおこないます。これによって背景にある心配事や希望、真意を探ることができ、そこに合った解決策を提案することができるんです。

 見積もり依頼の理由が現取引先の値下げなのか、サービスへの不満なのか、コストを下げるための当て馬なのかなどの真意を確かめることで、お客様の「隠されたニーズ」を探り他の商品の展開にも繋げていくことが大切だということです。

 営業でもEコマースでもマーケティングの本質は一緒で、同じものを見て「ただそれだけと捉えるか。その裏に何があるのかを考えるか」ただこれだけなのかもしれないと思いました。めちゃくちゃ深いことなんでしょうけどね。