著者:石田 麻琴

「商機」を逃すとリターンは極端に少なくなっていく【no.1761】

 仕事を進めるにあたって重要な要素はいくつもあるのだと思いますが、その中で「スピード」ほど重要なものはないと思うんですね。

*「スピード」が一番重要である理由

 なぜスピードがもっとも重要になるかというと、「時間は常に流れている」からだと思います。この「時間は常に流れている」はビジネス的にいうと「市場は常に流れている」という表現の方がわかりやすいかもしれません。「市場は常に流れている」わけです。

 市場で今日ニーズが高まったものが、明日には必要ないものになっている。極端な表現ですが、こんなこともありえます。必要なものを必要なときにお客様に提案できるか、そこがポイントなのです。が、困ったことに「必要なとき」がいまいちよくわからないのです。「必要なとき」はえてして突然やってきます。「必要なとき」よりもまだわかるのは「必要なもの」です。それでもはっきりはわかりません。だから「準備」が大切ということになります。いつ「必要なとき」がきてもいいように、です。

 「必要なもの」も「必要なとき」もはっきりとはわかりませんから、市場の潮目が変わりニーズが高まったときに、準備していた「必要なもの」を市場に合わせてチューニングし提案することになります。この変化に対して「最速で対応できるか」これが成果を変えるのです。

*1日遅れると、1%ずつ成果は落ちていくか

 これはセブンアンドアイグループの鈴木元会長の話を弊社取締役役の故・岩佐豊氏から聞いた話の受け売りです。市場の先を読むのはリスクが大きい、なぜなら予想通りにならない可能性があるから。市場が変わった後に対応するのでは他社から後れをとってしまう。我々は、「市場の変化に最速で対応する会社」を目指そうと。それがもっともリスクが少なく、リターンを最大化できる方法だというのです。

 成果というのは対応が1日遅れると1%ずつ下がり、10日遅れると10%下がってしまうようなものではありません。極端にいうならば、最速で対応できれば100得られたものが、1日遅れると10しか得られなくなり、10日遅れると0になってしまう(むしろ世間から「遅れている」と思われる)ような社会です。自分がどのように情報を取捨しているかを思い浮かべてみれば簡単なことです。

 スピードが重要になるのは、「商機」を逃さないためです。「商機」を逃すと、努力が水の泡になり、努力が無価値になってしまいます。ただ「遅れた」というだけで。

*「納期が読めない」人とは仕事上お付き合いしない

 ここまでの話を読んで「商機を逃すとリターンは極端に少なくなっていく」ということを改めて理解した方も多いと思います。おそらくECMJコラムで読まれるずーーーっと前から、理解されていた方の方が多いのではないかと思います。ただ「自分が仕事を受ける側」に立ったときに、「納期管理」について突然「甘く」なってしまっていないか、ということです。「わかってはいるけれど・・」という人も多いのではないでしょうか。

 再度、極端な表現にはなりますが、「納期が読めない」人とは仕事上のお付き合いをしないことです。この「納期が読めない」人とは「納期が読めない」会社とも同義です。また、取引先、仕入先、外注といった自社の外側の会社さんだけではなく、自社内のスタッフにもあてはめたいことです。「納期が読めない」ということは、「成果が読めない」ということです。「商機を逃す」可能性が著しく高まります。

 大切なのは「商機を逃すとリターンは極端に少なくなっていく」ことを理解してもらった上で、期限を守るための教育体制をつくりフォローアップしていくことです。ECMJ式の時間管理術もぜひ活用いただければと思います。