ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

コンテンツが認知をつくり、コンテンツがブランドをつくる【no.1763】

 女子プロゴルフ界が盛り上がっているようです。渋野日向子プロが全英女子で優勝したことによる「シブコフィーバー」なわけですが、昔の石川遼プロしかり、ひとつのコンテンツが業界を変えるんだなーと改めて思いました。まあ、私も渋野日向子プロ、けっこう好きなんですが。

*ユニクロが有名になった理由

 ECMJコラムでも何度か紹介しているネタなんですが、皆さんユニクロを知ったきっかけって何でしたかね。ご存知の方も多いと思うのですが、ユニクロは元々山口県の小郡商事という会社で柳井社長がユニセックスの衣料品店をオープンしたところから現在への流れが始まっているわけですが、1984年にユニセックスの衣料品店をオープンしたときはたった1店舗だったわけです。

 ユニクロを知ったきっかけとして、多くの方がこたえるのは「フリース」もしくは「ヒートテック」ではないでしょうか。アラフォーである私なんかは「フリース」ですね。アラサー以下の皆さんは「ヒートテック」の印象が強いかもしれません。私が初めてユニクロを知ったのは中学から高校の間(1995年~1997年あたり)だったのですが、当時の印象としては完全に「お安めアパレル」でした。

*ジャニーズを知った理由

 これも何度か紹介しているネタなのですが、皆さんはジャニーズを知ったきっかけって何でしたかね。SMAPでしょうか、はたまた嵐でしょうか。これも世代によって意見が分かれそうなのですが、私は小学校低学年のときの「光GENJI」でした。まずは「光GENJI」というひとつのコンテンツを知ってから、「あーこのグループはジャニーズってところなんだね」と理解したわけですね。

 はたまた、先日ミスタードーナツに行ったときの話なんですが、販売のメインは完全に「ポンデリング」のシリーズなんですよね。ドーナツの種類も数えるほどしかなく、売れ筋に完全に特化している感があります。この2-3年の話ではなく、ミスタードーナツはかなり前からドーナツの種類を絞った感があります。これも「ポンデリング」というヒット商品ができたからでしょう。ちなみにポンデリングが発売されたのは2003年。私が子どもの頃はなく、もっと様々な種類のドーナツがあった気がします。

*コンテンツが認知をつくり、ブランドをつくる

 女子ゴルフ界も渋野プロというコンテンツが出てきてくれたおかげで状況が一変したわけですが、ユニクロの例しかり、ジャニーズの例しかり、ミスタードーナツの例しかりかもしれませんが、コンテンツが認知をつくり、ブランドをつくっていくということだと思うんですね。

 「フリース」や「ヒートテック」があったからこそ「ユニクロ」の認知が拡大し「ユニクロ」のブランドが確立したのだと思いますし、「光GENJI」や「SMAP」というコンテンツが生まれたからこそ「ジャニーズ」の認知が拡大し「ジャニーズ」のブランドが確立したのではないかと。いまでは「ジャニーズの新人」っていうだけでファンの皆さんが注目するじゃないですか。「ジャニーズ」というブランド価値が高いことの証拠だと思うんですよね。

*データではなくて、UXが大事

 これは先日の講演で聞いた話なのですが、デジタルマーケティングに成功して事業を伸ばしている会社(中国の会社)に「御社の強みは大量のデータを保有して、分析できるところですよね?」と講師の方が聞いたらしいんですね。そうしたら返ってきたこたえは「私たちの強みはUX(ユーザーエクスペリエンス)です。高いUXがあるからこそ、ユーザーがサービスを利用してくれ、その結果大量のデータを得ることができてるんです」だったらしいんですね。

 ここでの「UX(ユーザーエクスペリエンス)」はわかりやすく「コンテンツ」と置き換えてもらっても問題ないかと思います。でも、どんな「コンテンツ」がヒットするかがわからないから困っちゃうんですよね。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。