著者:石田 麻琴

ネットの数値が動くのはネットだけが理由じゃない【no.1781】

 先日、改めて「実行数値管理表」について説明する機会があった。これはECMJの既存の顧問先で定例ミーティングの参加メンバーが増えたためで、説明をしながらも自分の中でいろいろと気づきがあった。今日はその話。

*「実行数値管理表」はすべての基礎

 「実行数値管理表」はECMJコラムで何度も紹介しているのでご存知の方も多いと思う。また、ECMJの講演やセミナーをつうじて日々実践してくれている方もいるかもしれない。ECMJコラムを読んだだけで実践してくれている方がいたら、めちゃくちゃ嬉しいのでお問い合わせフォームから連絡をください。

 そんな「実行数値管理表」(会社によっては「主要数値管理表」「数値管理表」という)はデジタルマーケティングを展開していく上での基礎になる。マーケティングオートメーションのツールを使っていても良いし、BIのツールを使っていても良い、どんな高度なデジタルマーケティングツールを使っていてもいいのだが、この「実行数値管理表」に入っている「目的に繋がる数字を毎日みる。施策や改善事項、理由と特筆事項を毎日残す」ということを日々おこなえているかがベースになる。

*施策と改善事項、理由と特筆事項はとにかく残す

 「実行数値管理表」を日々作成していくときに、止まってしまうのが「施策/改善事項」と「理由/特筆事項」の入力になる。数値の部分はデジタルマーケティングのツールから抽出すれば簡単に入力することができるし、「データ分析」と考えると数値の入力の方が重要のように思ってしまう。

 しかし、本当に重要なのは、むしろ「施策/改善事項」と「理由/特筆事項」の方であって、この部分が入力されていないと「仮説と次の施策のアイデア」に繋がっていかない。大切なのは「実行数値管理表」を日々つけることで「だとしたらこんなニーズがあるのではないか」と仮説を立て、「だったら次はこれをやってみよう」と次の施策を考えることであって、数値をみて「ふーんそうなっているのか」で終わってしまってはもったいないのだ。

 なので、「実行数値管理表」をつくるにあたって注意していきたいのは「施策/改善事項」と「理由/特筆事項」を怠らないこと。ここを継続することによってデジタルマーケティングのサイクルが回り始めてくる。

*ネットの数値が動くのはネットだけが理由じゃない

 「実行数値管理表」に入力する数値はインターネット上の数値だけとは限らないが、多くはWEBサイトから取得する数値になっている。特に活用するのが、ご存知Googleアナリティクスになる。Googleアナリティクスから取得できるのはあくまでネット上の数値ということになるが、ネット上の数値が動くのはネットだけが理由ではない。「実行数値管理表」でデータ分析をおこない、「理由/特筆事項」を入力する際はそれを覚えておきたい。

 たとえば、新聞広告に自社の実店舗のチラシを掲載したとする、はたまた自社のサービスを展示会に出展したとする。はたしてその反響、影響が出るのは「実店舗」や「展示会」だけなのかというとそうではない。チラシをみてインターネット検索をする人がいるかもしれないし、展示会でサービスを知った後にホームページをみるお客様がいるかもしれない。自分自身の行動パターンを振り返ってみればわかるはずだが、商品やサービスを比較検討する際、どこかのタイミングでネットを経由しているのではないだろうか。

 「ネットの数値が動くのはネットだけが理由じゃない」ということを覚えておくと、「実行数値管理表」のデータ分析がもっともっと面白くなる。そして「実行数値管理表」に必要な情報は「ネットの担当者だけではない」ということにも気づいてしまうはずだ。