著者:石田 麻琴

シンプルに、「お客様に質問されたこと」の回答を発信する【no.1784】

情報発信をする上で大切なのは「お客様が知りたいことを発信すること」だと思うのだけれど、いざ「お客様が知りたいことを書こう」と思っても、どうしたものか迷ってしまう方も多いと思う。解決策はシンプルなところにあり、「お客様に質問されたことの回答を素直に発信する」ことではないだろうか。

*お客様が質問することこそ、知りたいこと

当たり前ではあるが、お客様があなたの会社や商品やサービスについて質問したことこそ、お客様が知りたいことである。そしてその質問は、質問をくれた方だけではなく、他にも回答を求めている方がいる質問かもしれない。ネット社会は検索社会であり、「質問をする」よりも「回答を探す」社会でもあるから、サイレントに「疑問の回答を探している人」はいるはずだ。ひとりのお客様のひとつの質問のうしろには情報を探している潜在的なお客様がたくさん控えているかもしれない。

そしてお客様が質問することこそ、会社や商品やサービスについてより深く知りたい部分であったり、競合との差別性のポイントであったりするかもしれない。自社が捉えている会社や商品やサービスの付加価値とお客様が考えている付加価値がズレている可能性がある。もしかしたらお客様には自社が思い描いている付加価値が十分に伝わっていないかもしれない。ひとりのお客様のひとつの質問には何かのチャンスが潜んでいるかもしれない。

「その質問って、ホームページに書いてあるんだけど」とか「サービス紹介のパンフレットを読んでくれていないのでは」などと思うなかれ。お客様とは情報をキャッチする視点が異なるかもしれない。自分たちは自分たちの会社や商品やサービスを理解しているからこその理屈もある。素直に「お客様に質問されたことの回答を素直に発信する」ことが良さそうだ。

*お客様に質問されたことは、すかさずメモを取る

「お客様から質問されたこと」の情報が多ければ多いほど、情報発信の量を多くすることができる。また、大勢の人数で「お客様から質問されたこと」の情報を集めたとしたら、「同じような質問を繰り返しされていないか」や「突然わきあがってきた質問はないか」といった情報の数値化や異常値の発見ができるようになる。肝心なのは「お客様から質問されたこと」を残しておくことと、それを情報発信する仕組みをつくること、そして分析をする場を設定することだろう。

ホームページからの問い合わせフォームからの質問であれば自動で質問内容を残すことが可能。アンケート用紙の場合も、データ化する手間はあるが、少なくとも紙として質問内容を残すことができる。問題は対面の口頭ベースで、話の流れの中でお客様から質問を受けたときで、これはすかさずメモを取るしかない。営業さんや店舗スタッフさんなどはこれに当たると思う。ここは社内で情報発信と「お客様に質問されたことの回答を素直に発信する」意義を理解する場を設定し、ルールとして徹底するしかない。

「お客様から質問されたこと」を残すこと、これがあくまで第1ステップではあるが、やはり情報発信として質問に対する回答をインターネット上に出しておきたい。「お客様に質問されたことと、その回答を書いてくれ」で進むのはモチベーションの高い初期段階だけで、いずれしぼんでしまう。やはりここでも大切なのはルール化であり、有効なのは「お客様に質問されたことと、その回答を書く時間」をルールとして設定することで、これを徹底したい。

最後に分析する場。ここはプロジェクトチームを組織して質問内容の分析や傾向の把握、内容の変化などを定期的にみていけば良い。「質問と回答」はインターネット上で発信されるわけだから、Googleアナリティクスなどの分析と絡められればベター。やはりここでも大切なのは、「分析をする時間」をルールとして設定すること、だと思う。「時間」を決めないと優先順位が一方的に落ちていくだけになってしまのだ。