ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

1(いち)アカウント1(いち)目的でSNSを楽しむ【no.1883】

 Twitterをやっています。すごーーく昔(10年くらい前)からECMJのことを知っている方は、過去に私がTwitterの活用方法で講演をしたことを知っているかもしれません。当時は6万人のフォロワーがいて、なんと埼玉で6位とかだったんですね。まあ2010年くらいの話なんですが。

 基本的にメインのアカウントがそれ。いまは2万人ちょいくらいしかフォロワーがいないのですが、仕事関係の情報を得る目的でそちらのアカウントを使用しています。ちなみに以前はめちゃくちゃ投稿していますが、いまはほとんど投稿することはありません。これはこれでもったいないことではあるんですが。

 実はその10年前からやっているアカウント以外に2つのアカウントを持っていて、今回はその話。

 いわゆる「サブ垢」というものなんですが、メインのアカウント以外に2つアカウントを作成しているんですね。ひとつが1年ほど前から。こちらは完全な読み専門で一切投稿はなし。メインのアカウントではなんとなく素性を明らかにしているので、素性を明らかにせず得たい情報を得るのが目的です。というと、なんだか汚いイメージをもってしまうかもしれませんが、いたって健全です。

 もうひとつが通っている暗闇フィットネス専用のアカウント。こちらは今年(2020年)の7月に開設したばかりで、実はメインのアカウントよりも運用している時間は長く、ツイートもするしフォロワーの投稿を読んでもいる。完全にTwitterの本来のコミュニケーションを楽しんでいる感じ。もちろんこの暗闇フィットネス専用アカウントでも素性は明らかにしていません。(といっても、ジム内で特定されちゃうんですけどね)

 このあたり、Twitterもアカウントを複数もつこと、そしてその複数のアカウントをいったりきたりすることに適したような仕組みにしていて、簡単にアカウント間を移動することができます。ちょっと昔の仕組みだと、異なるアカウントに入るたびに一回ログアウトして、ログインし直して、どっかのタイミングでパスワードを忘れちゃって、またパスワード設定から始める、みたいなことがありがちでしたが、もう仕様自体が「サブ垢」対応になってしまっている。

 Eコマースのマーケティングにおける「セグメンテーション」とか「訴求力」とか「ランチェスター」あたりのキーワードもこの状況に近くて、基本的にお客様は「自分が欲しい情報しか欲しくない」はずだし、「自分が欲しい情報をひたすら掘り下げていく」ものなので、たとえば同じネットショップがあるときは犬について情報発信し、あるときは猫について情報発信してもあまりお客様から喜ばれないものなんですよね。犬を飼っているお客様は犬だけの情報が徹底的に欲しく、猫を飼っているお客様は猫の情報が徹底的に欲しいわけなので。

 Twitterも同じで1(いち)アカウントが1(いち)目的を果たすような仕様になっているし、現にユーザー自体が「1(いち)アカウント1(いち)目的」としてソーシャルメディアを楽しんでしまっている。私がアカウントを3つ作っているのは少ない方で、10コ20コのアカウントをつくっている人もいそう。自分だって、「巨人専用アカウント」とか「ゴルフ専用アカウント」とか「EDM専用アカウント」とかつくったっていいしなぁ。自分の趣味嗜好の分だけ、閉じられた空間があって、そこには他のカテゴリの人達は入ってこられないわけです。

 インターネットの問題として以前からいわれているのが「自分の好みの情報しか入ってこない。ふとした瞬間の新しい情報との出会いがない」ということなんだけど、もう10年以上経って、この部分は一切解決していないし、なんだかんだ解決させる必要すらなくなってしまうのではないかと思います。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。