ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

コンサルタントが教える!Eコマース成長の法則。21【no.1909】

(こちらは2021年公開のコラムです)

 前回コラム(no.1908)のつづきです。

 「コンサルタントが教える!Eコマース成長の法則」というテーマで連載をしています。前回は、「外的要因をキャッチする」についてご紹介しました。今回は「集客ノウハウを身につける」についてお話します。

 Eコマース事業を成長させるために重要なのは「お客様にネットショップを楽しんでもらう仕事」と同時に「お客様にネットショップを知ってもらう仕事」を進めていくことです。Eコマース事業の初期の段階では、どうしても自社のネットショップの内部の改善を中心に進めてしまうことが多いですが、いかにお客様にその存在を知ってもらうかの仕事を着実に展開していかなければいけません。いわゆる「集客」です。

 Eコマースの運営業務として、商品企画/商材開拓、WEB制作、集客、運営、システム/データベース管理、物流、カスタマーサポートの7つの仕事を定義してお伝えしていますが、この7つの仕事の中でもっとも特異な仕事であり、もっとも難しい仕事が「集客」です。特にEコマース事業の初期の段階では、この「集客」について詰まってしまうことが多いでしょう。

 まず押さえておきたいのがインターネット経由の集客の方法です。これはECMJのコラムで幾度となく書いているとおり、「インターネット広告」「検索対策」「メディア」そして「リアル」の「3+1」をおぼえておいてください。お金をかけて新しいお客様に知ってもらう(インターネット広告)、お客様の検索ニーズに合わせて自社のサイト・ページを表示させる(検索対策)、話題になることによってお客様に知ってもらう(メディア)、リアルの資産を活かしインターネットにお客様を流し込む(リアル)、この4つです。

 ゼロからEコマースを成長させていく場合、まず活用しづらいのがインターネット広告です。初期の段階では売上と利益が少ないわけですから、集客にコストをかけられるかというと多くの事業者さんが敬遠すると思います。また先にヒット商品の話で書いたとおり、「どの商品にお客様を流すか」を見極めてからインターネット広告を活用するのが正しい作法です。早い段階でインターネット広告に手を出すと、コストだけを垂れ流す「ザル」の状態になってしまいます。

 また「リアル」についてですが、「3+1」の「+1」に該当するように、Eコマース事業に本格参戦する以前から実店舗で認知がある会社さんや、商品ブランドがすでに確立している会社さんしか「リアル」の手段はつくれません。当然、インターネットだけ、専業の会社としてEコマース事業に取り組んでいる会社さんは「+1」の手段を取ることができません。逆にいえば、実店舗や商品ブランドをもっている会社さんがEコマース事業に取り組む場合、「集客」という点で非常に有利だということでもあります。

 そして「メディア」。メディアは企業が運営している法人メディアと個人が運用している個人メディア、つまりTwitterやFacebookやInstagramなどのソーシャルメディアに分かれます。法人メディアに自社のEコマースの情報が掲載されたならば大きな集客が見込めますがPRノウハウやPRできる商品の見極めが難しく、また実際に取り上げてもらえるかは他力本願です。ソーシャルメディアについて、費用はかかりませんしやらないよりもやっておいた方が良いものではあるのですが、前述した「リアル」の認知やブランド力がここでも大きく影響をおよぼします。誰も知らないEコマースのTwitterをフォローをしたい人がいるのか?という話です。

 こう考えるとまず力を入れるべきは「検索対策」ということになります。検索ニーズから自社にアクセスを集める方法を考えていきましょう。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。