ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

EC通常業務をつくるポイントは「商品」と「販促」の設定にあり【no.1954】

 Eコマース通常業務をつくるポイントは「商品」と「販促」の設定にあり。EC事業の成長はいかに通常業務をつくり上げていくかがポイントになります。

通常業務がある上で、販促や広告宣伝が活きる

 EC運営を時間があるときにやる、余裕があるときにやる、思いついたときにやる。これはEC事業を成長させるための進め方としてよくありません。メディア露出や広告をつかった一発花火的な施策は一時的で終わってしまいがちです。あくまで通常業務の軸がある上で、一発一発の販促や広告宣伝が活きてきます。

 ECの通常業務をつくる。ECを専業としている会社さんは、ECが事業の中心です。当然、日々おこなっている業務が自然と通常業務化していきます。しかしECが専業ではない、ECを新しい販売チャネルのひとつとして母体のビジネスと並行で取り組んでいく会社さんの場合です。どうやって通常業務をつくっていけばいいのか、迷われることが多いと思います。今回は通常業務のつくり方、についてです。

日付を決めることで、通常業務の流れができる

 通常業務を上手くつくるポイントはスケジュールづくりです。EC事業の場合、「新作商品の発売」と「販促企画のスタート」。この2つの日付を最初にスケジューリングしましょう。「毎月1日に新作商品を発売する」。「10日と20日に新作商品を発売する」なんでも良いです。「毎月5日から3日間販促企画を開催する」。「季節ごとの販促企画を2ヶ月に1回おこなう」なんでも良いです。まずは「新作商品の発売」もしくは「販促企画のスタート」を設定しましょう。

 「新作商品の発売」「販促企画のスタート」が決まれば、「商品」「販促」の準備のスケジュールが決まります。目標とする日付は「ECのサイトに情報をアップする日」です。この日から逆算してスケジュールを組んでいけば良いわけです。

 「新作商品の発売」ならば、商品企画やサンプル確認、発注・納品、撮影、商品説明文作成などの業務が逆算でスケジューリングされます。「販促企画のスタート」ならば、販促企画の検討、特典の検討と発注、企画ページの作成、バックオフィス担当者への周知などの業務が逆算でスケジューリングされます。日付を決めることで、通常業務の流れができてきます。

後のスケジュールをつくることも大事

 そしてもうひとつ通常業務として決められるのが後のスケジュールです。「新作商品の発売」も「販促企画のスタート」もアップするだけではありません。お客様に告知、集客することでよりオンラインショップの利用の可能性が高くなります。メルマガやSNSでの情報発信、広告の活用も「後のスケジュール」として加わります。

 ここまではマーケティング面の通常業務のつくり方について紹介しました。当然EC運営には「受注処理・データベース管理」「物流・発送」「カスタマーサポート(お問い合わせ管理)」の仕事が入ります。この3つの仕事は、基本的に毎日発生するものです。日々の通常業務として先にスケジューリングしておきましょう。

 今日はEC事業の通常業務のつくり方について紹介しました。あくまでポイントは「新作商品の発売」「販促企画のスタート」を設定すること。そしてそれを定期的に設定し続け、着実に進捗させていくことが大切です。

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。