著者:石田 麻琴

動画は「収録」よりも「生放送」にチャレンジしよう【no.1968】

 Instagramのインスタライブなど、動画の生放送での商品やサービスを紹介がトレンドになりつつあります。コロナ禍以降、オンラインのニーズが高まっており、動画にチャレンジしている事業者さんも増えていると思います。今日は「生放送」動画の活用について。

 2020年の3月中旬ごろからのコロナ禍以降、わたしのセミナー講演もオンラインがメインになりました。というか、この1年半、オンライン以外のセミナー講演はおこなっていません。オフラインのセミナー講演ができるようになるまでには、今後かなり時間がかかるものと思いますし、もしかしたらほとんど無くなってしまうのではないでしょうか。

 オンラインのセミナー講演について、当初は従来のセミナー講演どおり、パワーポイントを用意して、そのパワーポイントをみてもらいながら1時間半くらい話して、そして最後に質疑応答を入れてということをやっていたのですが、数回を経験したときから「質疑応答」の方が面白いのではないかと思いはじめました。これはオンラインセミナー参加者のみなさんからも同じ感想が上がっていて、「最後の質疑応答が面白かった」という意見があがっていたんですね。

 自分がオンラインのセミナーに「参加する側」のことを振り返るとたしかにそうで、「いまリアルタイムで質問にこたえている」「どんな返答するかがわからない」リアルな質疑応答の方が面白いんですよね。パワーポイントの内容だって参加者のみなさんにとっては目新しいもののハズなんですが、あらかじめ準備されたものであるパワーポイントよりも、いまこたえを選んでいる質疑応答の方が面白いわけです。もちろんこれは、質疑応答の方がパワーポイントよりも「自分が知りたい内容」であるから、というのもあると思います。

 ということで、最近のオンラインセミナーは予定調和っぽいパワーポイントを解説するよりも、どこかアドリブ感が漂う、「生放送らしい」構成に変えてしまったんですよね。その方が参加者のみなさんに飽きずに楽しんでもらえると思って。いまのところは思ったとおり、「生放送らしい」ものを楽しんでもらえてるようです。

 と、自分の経験談から入ってしまったのですが、Eコマースにおける動画活用においても「双方向性」の強い「生放送」が好まれる傾向にあります。「収録して後で好きなときに見られるようにした方がいいじゃん」という意見もありますが、現実的に収録したものの「後からの閲覧数」は非常にさびしいものです。不思議なもので「いつでも見れるもの」には人はあまり興味がなく、「いましか見れないもの」に興味がわきます。「いましか見れないもの」を優先し、一応「録画版」を撮っておくのはもちろんアリです。

 そして、これは何回か動画活用をすると感じることなのですが、話す側にとっても「生放送」の方がはるかに負担が少ないのです。「収録」だと事前の準備や取り直し、編集、キャプションの入力など、実際の動画よりもはるかに長い業務時間がかかりますが、「生放送」で必要なのはほぼ生放送をする時間だけです。生放送だからこそ許されるものがあり、生放送だからこそ許されないものもあると思うのですが、商品の知識や使い方に自信があるEコマース運営者のみなさんは生放送にぜひチャレンジしてもらいたいと思います。

 生放送は小細工が効かない分、知識とトーク力で勝負しやすいので、デジタルネイティブ世代だけではなく、少し年上の方も対応できるのではないかと思います。また、生放送の醍醐味はチャットをつかった参加者との「双方向」のコミュニケーションですので、参加者からの質問にこたえているだけでもすぐ30分や60分終わってしまうと思います。収録よりも「生放送」の方が取っ掛かりやすいですよ。