著者:石田 麻琴

眼鏡の仕入れからちょっとしたEコマースを考える【no.1970】

 会社の近くに眼鏡の問屋さんがあります。問屋さんなのでめちゃくちゃ安く眼鏡を売っているんです。破格のものだと1個50円とか。以前みたときは28円で売っていた眼鏡もありました。

 このお店を知って、うちの妻に「この眼鏡の問屋さんで眼鏡を仕入れて、メルカリで売れば?」みたいな話をしたのですが、そのとき妻に教えた話を今回のECMJコラムにしたいと思います。

 眼鏡の問屋さんで眼鏡を仕入れて、メルカリで売る。すごくシンプルで簡単なことですが、ここに商売のすべてが詰まっていると言っても過言ではありません。というのも、われわれの世代だとメルカリ、よりも「ヤフオク」ですが、最初にヤフオクから商売をはじめていまでは会社経営していますなんて人、何人も知っているからです。

 眼鏡を仕入れてメルカリで売る。ではどんな眼鏡を仕入れるか。Eコマースの経験が少ないと、どうしても「おしゃれな眼鏡」「センスのある眼鏡」みたいな判断になります。実際にわたしの妻も「かっこいい眼鏡を探せばいいかなぁ」なんていっておりました。ただ、世の中には「おしゃれな眼鏡」も「センスのある眼鏡」も「かっこいい眼鏡」もあまたあります。しかも「おしゃれ」「センスのある」「かっこいい」というのは定性的であり、あくまで自分基準のものなので仕入れの判断としては非常にギャンブル性の高い定義です。

 そもそも、問屋さんで売っている350円~500円の眼鏡をメルカリで1,000円とかで売るとして、そこに「おしゃれ」「センスのある」「かっこいい」を求めるか、という話です。「おしゃれ」「センスのある」「かっこいい」を求めるならば、レイバンだったりアパレルブランドが販売している眼鏡だったりを求めると思うんですよね。じゃあ、1,000円の眼鏡に人は何を求めるか。「ネタ」じゃないかと思うんですよね。1回使って、それで捨ててしまったり、壊れてしまったりしてもいい「ネタ」。この「ネタ性」のある眼鏡を仕入れるのが良いのではないかと。

 そう考えると、直近の予定に「ネタ性」の高いものがあるじゃないですか。「ハロウィン」ですよね。ご存じのとおり、コロナ禍で今年もどれくらい盛り上がるかは不明ではあるものの、日本のハロウィンはコスプレ大会化していて、カボチャとか魔女とかおばけとかフランケンシュタインとかではなく、ハロウィンに関係のないコスプレをする傾向にあります。そして、みんながどんなコスプレを好む(というか、ネタ的においしいと考える)傾向があるかといえば、「直近で流行ったもの。流行っているもの」ですよね。

 あとはシンプルで、「直近で流行ったもの。流行っているもの」の中で眼鏡をかけているキャラクターを探して、その眼鏡に似ている眼鏡を仕入れれば「眼鏡 ハロウィン 〇〇」みたいなメルカリの検索にヒットすると思うんですね。ここで最後に書いたのですが、「眼鏡 ハロウィン 〇〇」というように「ユーザーがどんなキーワードで検索をするか」を想像することが大切で、やっぱり「おしゃれ」「センスのある」「かっこいい」みたいなキーワードって抽象的なのでユーザー側もあまり検索しないですし、検索されても絞られないですよね。「おしゃれ」なんて個人の自由なんで、どのような眼鏡にも言えちゃうわけですから。

 まあ、ここまでいって例を出さないのは良くないと思うので、たとえば今であれば「岸田総理」とかでしょうか。岸田総理のつけている眼鏡に似ている眼鏡でコスプレする人はいるでしょうね。検索キーワードも「眼鏡 ハロウィン 岸田総理」で完璧です。あとは、鬼滅の刃のコスプレがスタンダードかと思うのですが、たしか眼鏡をかけているキャラクターっていないんですよねぇ・・