ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

ショッピングモール攻略のコツは導線の獲得【no.2015】

 ショッピングモール攻略のコツは導線の獲得にあります。楽天市場でもYahoo!ショッピングでも、良い導線を獲得することで、自然にEC売上が伸びる仕組みをつくることができます。今回のコラムは導線の獲得について。

検索ボリュームの大きいキーワード

 ショッピングモールにおける優良な導線とは、検索順位とランキングのふたつです。

 検索順位はショッピングモールの検索バーからお客様が検索をおこなった際、検索結果に出てくる順番のこと。当然ながら検索順位が高いほどお客様がオンラインショップにアクセスしてくれます。逆に検索順位が低いとお客様にとってその存在がないものと一緒です。

 検索順位はどの検索キーワードで上位にくるかが重要です。たとえば「スニーカー ホワイト」よりも「スニーカー」の方が検索ボリュームが多いのが一般的です。より検索ボリューム(検索される回数)が多いキーワードで検索順位の上位に出ることが重要なのです。検索ボリュームが多いキーワードでの露出こそ良い導線になります。

より粒度の大きいランキング

 もうひとつはランキングです。

 ランキングはショッピングモールの商品カテゴリにおける売れ筋を順位にして並べたものです。このランキングが販売数なのか売上金額なのかはショッピングモールによって異なります。こちらも当然ランキングが上位であるほどお客様がオンラインショップにアクセスしてくれる可能性が高まります。

 通常のお客様が購入する際、まずランキングを見るというケースは少ないと思います。ただ、商品検索をおこなった後のモール側のおすすめ表示。またモール側の企画におけるランキングへの誘導が入ってきます。ランキング上位に入ると様々な良い副作用があるということです。ランキングも検索順位と同様、「醤油」のランキングよりも、ひとつ上のカテゴリの「調味料」のランキングに入る方がより良い導線になります。

そもそも売らなければ上がらない

 良い検索順位と良いランキング。このふたつの導線を獲得すればお客様がオンラインショップにアクセスしてくれる可能性が高まります。検索順位とランキングは無料の導線です。ここを掴んでいるか否かがモールECの勝負を分けます。

 しかし、良い検索順位とランキングの導線を獲得するためにはどうすればいいか。そもそもお客様にアクセスされ、売上が上がらないと獲得できません。多少テクニックでカバーできる部分もありますが、そもそもが重要なのです。元も子もない話に感じるかもしれません。

 ただし、より効率的にアクセスを増やす、売るためのノウハウはあります。今回のコラムでは「買いやすい商品企画」「モールに合わせたページづくり」「広告活用」の3つのポイントを簡単に説明します。

3つのポイントを押さえる

 ひとつはお客様が「買いやすい商品企画」です。ECは競合他店との比較のビジネスでもあります。市場において自社の商品が選ばれるか。商品価格、送料、配送スピードなど、お客様側からの選択動機について考えてみましょう。あくまでお客様側から、マーケットインの考え方で商品企画を進めるのです。

 次にモールに合わせた商品ページづくりです。ポイントになるのは客観的な評価でしょう。とくに商品レビューの有無は様々な意味でお客様の選択動機になっているといえます。まずは受注を獲得する上で、レビューを少しでも蓄積することを考えましょう。販売実績の掲載なども、客観的事実を後押しします。

 最後に広告活用です。広告活用には薄くアクセスを集め続けるものと、瞬発的にアクセスを集めるもののふたつがあります。検索順位やランキングに手早く影響を与えるならば、後者が有効です。後者の広告活用はリスクも伴いますが、良い導線を獲得するためにチャレンジしてみるのも良いでしょう。

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。