ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

「続ける」はこれからの時代の重要テーマに【no.2146】

 このECマーケティング人財育成という会社も13年目に入っています。

 13年前、2011年に岩佐さん、片貝さんと3人で会社をスタートした当初から、自社の状況は大きく変わりました。世の中の状況も到底想像できない変化がありました。というよりも、想像していなかったということが正しいかもしれません。また、13年前に期待していたような会社になれているかというと、少し疑問がある部分もあります。ただ、よい仲間やお客様、取引先のみなさんに恵まれて今があります。

 13年間、続けてきた。この「続ける」という事実こそが会社の財産ではないかと思うわけです。

*「続ける」は永遠のテーマ

 我々ECMJがコンサルティング事業においてももっとも重要視していること。それは「続ける」ということです。続けるからこそ、EC事業は成長します。続けるからこそ、ECチームのスタッフのみなさんが成長します。続けるからこそ、ECが会社の文化になり、特徴になっていきます。すべては「続ける」ことが前提にあります。ECMJができることは、EC事業を「続ける」環境をつくること、仕組みをつくること、そして習慣をつくることです。

 今回のECMJコラムのテーマは「続ける」です。続けることについて掘り下げていこうかと思うのですが、この「続ける」がなかなか難しい。それは個人としての永遠のテーマというだけではなく、世の中的にも難しくなっているのではないかと感じます。

*「続ける」なくして成功・成長はない

 情報社会、インターネット社会などという言葉が広がって久しく、そしてどこか古い感もありますが、いままさにSNS社会が到来しています。情報が瞬発的に世界中に広がっていく時代です。情報の真偽や道徳感はともかく、昨日まで無名だった人間が突然有名人になってしまう社会です。また、SNSを使っているとどこか有名人が「自分の隣にいるような」近い存在になった気がします。それまで培った多くの努力が埋もれ、都合のよい部分しか見えなくなるのもSNSの特徴ともいえます。

 つまり、「続ける」ということの大切さがどこか薄れている気がするのです。しかし、「続ける」ことなくして成功や成長はありえないのは、これまでの歴史が証明しているとおりです。

*「続ける」は常に不安との戦い

 アスリートは日々、地道なトレーニングを積み重ねることによって、その成果を生み出します。100メートルという距離を誰がもっとも速く走れるか。そのためだけに、毎日努力を積み重ねています。そして、仮に自分に課したトレーニングを毎日しっかりとこなしたとしても、世界中でもっとも速い人間には必ずしもなれることはできないわけです。ただ、自分の目標を達成するためには、「続ける」以外の道はありません。

 「続ける」ことは、自分の不安との戦いです。これを続けるべきなのか、続けることで本当に成果は出るのか、成果が出るならばそれはいつ出るのか。この不安を抱えながら、日々続けることになります。歴史から原理原則を学び、適切な人間に相談しアドバイスを受け、データからその進捗や可能性を感じる。現代のマーケティングとしてこれらは可能ですが、それでも当人は不安を抱えながら「続ける」しかありません。

*「続ける」はより重要なテーマになる

 そして、逆説的にいえば「続ける」からこそ、頭から汗をかき、身体から汗をかくことになります。「やめてもよい」という選択肢ができた時点で、アイデアや行動は止まってしまいます。いかにして続けるか、を考え続けるからこそ成果につながるというのも、また真なのではないかと思うのです。

 いま、市場にはあらゆる情報が揃っています。有名無名に関わらずリーチできる情報は20年前よりも飛躍的に増えているはずです。あとは、果実を得るために「続ける」だけではないでしょうか。この「続ける」こそ、これからの時代の最重要テーマかもしれません。社歴100年の会社にいきなり追いつくことはできません。1年1年を積み重ね続けるしかないわけです。

カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, 2.Eコマースを続ける, 4.Eコマースの人財育成

ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。