マーケティング活動は「期日を決め、期日を守り続ける」【no.2212】
マーケティング活動を進める際、重要なのは「期日を決める」ことです。とくに、既存事業と並行して新たにマーケティング活動をおこなう会社は、「期日を決める」ことを大切にしてください。今回のECMJコラムは、「期日を決める」ことについて。
*既存事業が順調なら期日は、ない
既存のビジネスが順調に推移している。順調とはいえなくてもある程度安定して売上と利益が立っている。そんな会社が新たにマーケティング活動をおこなうとき、実は「期日に迫られていない」ケースがほとんどです。
たとえば、既存のビジネスの新しい販売チャネルとしてEコマースをはじめる。既存の取引先や見込顧客に向けて情報発信をはじめる。もしくは新たな取引先の開拓のため、広告を打つ。既存のビジネスが土台にあるならば、今日マーケティング活動に取り組まなくても、会社は回っていきます。逆に、新しいビジネスを立ち上げたスタートアップの会社ならば、今日マーケティング活動に取り組まなければ会社が回っていきません。
*期日があれば優先順位は下がりすぎない
既存のビジネスを回しつつ、新たなマーケティング活動に取り組む。こんなとき、必ずアドバイスするのが「期日を決めましょう」です。その理由は、期日を決めないと優先順位が下がる可能性があるから。そして、期日を決めないと議論だけが進んでいく可能性があるから。このふたつです。
まず、期日を決めないと優先順位が下がる。新たなマーケティングは既存のビジネスの土台の上になりたっています。当然、既存のビジネスあっての新しいマーケティングですから、その土台が揺らぐことがあってはなりません。しかし、新たなマーケティングの優先順位を過度に下げてまで既存のビジネスを優先する必要もありません。なぜならば、新しいマーケティングは「次の会社の可能性」を探すためにおこなっているからです。期日をしっかりと決めることで、新たな可能性の芽を探り続けましょう。
*期日を決めないと議論のループに陥る
もうひとつは、期日を決めないと議論だけが進んでいくからです。たとえば、既存顧客と見込顧客向けにメルマガを配信するとします。顧客属性によって配信のセグメントをした方がいいのか。属性により内容を変えるのか。タイトルはどうするか。HTMLメルマガがいいのかテキストメルマガがいいのか。内容は不十分ではないか。メルマガを読んだお客様にどういった行動を促すのか。考えれば考えるほど、新たな課題や「もっと良さそうなアイデア」が出てきます。
しかし、これらはあくまで「社内の議論」です。「どうしたらもっと良くなるか?」を考えることは重要ですが、お客様に対峙せず議論だけを進めていってはいけません。あくまで、お客様へのアプローチをして、その成果をデータで確認した上で、「どうしたらもっと良くなるか?」を話し合うべきなのです。ですから、最初に「期日を決める」。たとえ十分に満足のいく内容ではなかったとしても、まず「お客様の目の前に出る」ことが大切なのです。
*お客様の反応から次の改善策を決める
人は時間が経てば経つほど、より高い成果を期待します。予定した期日から1ヵ月を過ぎてしまえば、その1ヵ月分を足した成果を期待してしまうものなのです。そうなると「社内の議論のループ」から抜け出せなくなります。「どうしたらもっと良くなるか?」のヒントをくれるのはあくまでお客様です。お客様をじーっと見ているのではなく、まずはジャブを出してみる。そこでの反応こそ、次の改善策へのタネになります。
会社が回っているならば、「いつやっても良い」のがマーケティングの仕事です。だからこそ、期日を決め、期日を守り続けることが重要なのです。お客様の前に出ないまま、議論だけで仕事をやっている気分になってはいけないのです。
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