2025年を振り返って。そして2026年のマーケティングへ【no.2252】
今回は、2025年最後のECMJコラムということで、この一年を振り返りながら、来年につながる変化について整理していきます。
*自分との付き合い方を見直す
まずは少しプライベートな話から。
2025年の始まりは、私にとってあまり良いスタートではありませんでした。コラムにも書いたのですが覚えていらっしゃるでしょうか?1月に突然「顔面帯状疱疹」を患い、顔が腫れ、夜も眠れずにうなされる日々が続いたのです。こういった体調不良が起こると、「これは何かを見直せというサインなのだろうか」と考えてしまいます。仕事への向き合い方や、日々の過ごし方、ストレスとの付き合い方を改めて考えるきっかけになりました。
その流れの中で、夏頃から始めたのが朝の散歩です。毎朝、今日一日をどう過ごすかを考えたり、前日の出来事を振り返ったりする時間を意識的に作るようになりました。ダイエットや健康維持という側面もありますが、それ以上に「思考と気持ち」を整える時間として効果を感じています。季節が寒くなってからは若干頻度が落ちた部分もあるのですが、「飲み会の後、歩いて帰宅する」など、習慣として続けています。
*マーケティングへの意識の変化
次に、ECMJの仕事についてです。
今年は、夏頃から毎月のように新しいクライアント様が増え、年明けにも新規の顧問先様がいくつか控えている状態です。これは景気やタイミングの問題というより、「マーケティングを内製化し、きちんと自分たちで判断できる組織を作らなければならない」という経営者の意識が、いよいよ本格的に高まってきた表れだと感じています。
デジタルの活用そのものは四半世紀前から言われてきましたが、今年は「一部の担当者に任せる」「外注すれば何とかなる」という段階を超えて、「会社組織の文化」としてマーケティングに向き合う必要性に気づかれた企業が増えた一年だったのではないかと思います。この流れは、ECMJが続けてきた「マーケティングチーム内製化」支援の考え方と重なっており、手応えを感じています。
また、ECMJが所属している業界団体での活動においても、今年は前に出る機会が増えました。年齢や立場もあるのだと思いますが、単なる役割としてではなく、「次を託す」という意味合いで役職を任せていただけることは光栄なことです。とくに11月、12月は多くの方とお会いする機会があり、忙しい日々ではありましたが、自分自身とECMJの存在価値を改めて考える期間になりました。
*リアルの価値と「移動」というキーワード
そして、世の中全体のマーケティングの流れについて。
2025年を語る上で外せないのは、やはりAIの台頭です。どの業界でも、どの勉強会でも、話題はAIとの向き合い方に集約されていました。今年は「AIをどう使うか」を模索する一年であり、来年以降は「AIを前提に、考え方や取り組み方をどうアップデートするか」が、より重要なテーマになっていくのでしょうね。
一方、ECを含むマーケティングの文脈で強く感じるのが、「リアルの価値」です。リアルで生まれた熱をネットにどう広げるか、ネットで生まれた関係性や関心をリアルにどう戻すか。すでに実践している企業もありますが、まだまだ少数です。おそらく、デジタルやAIが進化すればするほど、体験価値や人との直接的な関わりといった「リアルの価値」は相対的に高まっていくでしょう。
そう考えると、来年のマーケティングの大きなキーワードのひとつは「移動」ではないかと思っています。人をどう動かすか、移動によって生まれる体験をどうネットに接続し、次の行動につなげていくか。この「移動」という視点は「体験」とともに、来年以降さらに重要になっていくのではないでしょうか。
ECMJコラムでは、来年も引き続き、最新の事例や取り組み、その奥にある本質的な考え方をお伝えしていきたいと思います。2026年も、どうぞよろしくお願いいたします。
カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, 2.Eコマースを続ける, 9.Eコマースこぼれ話
メルマガ登録 Mail Magazine
ECMJでは不定期のメールマガジンを配信しています。メルマガにご登録いただくと、最新ECトレンドや売上改善事例、マーケティングチームの内製化ノウハウ、登録者様限定のホワイトペーパーなどの情報を最速でお届けします。今すぐ活かせる&本質的なマーケティングの情報です。