予定表ではなく実行計画へ、スケジューリングの本質【no.2263】
ECのマーケティングを展開する上で欠かせないのが「運営のスケジューリング」です。スケジューリングというと、単なる予定表の作成やタスク管理のように思われがちですが、本質は深いところにあります。ポイントは未来を逆算し、チーム全体で共有できる「俯瞰図」をつくることです。
*大きな「ピン」は新商品と販促企画
まず重要なのは、大きな「ピン」を立てることです。
ECのマーケティングにおけるピンは、大きくふたつ、新商品の発売日と販促企画の日程(スタート日)です。このどちらかを設定すれば、前後に必要なタスクが可視化されます。たとえば11月1日を新商品の発売日として設定したとします。すると、その発売日に向けて「どの商品を発売するかを決める」「商品の撮影を行う」「商品ページや説明文を作成する」「在庫を確保する」「物流やカスタマーサポートに情報を共有する」といった準備タスクが自然と割り出されるのです。
そして、発売開始後の動きもスケジューリングすることが重要です。発売した新商品を「メルマガで顧客に知らせる」「広告を投入して一定のトラフィックを集める」「SNSでモニターを募ってレビューを集める」といった施策は、発売後に成果を最大化するための施策です。スケジューリングは発売日や企画当日だけでなく、その後の集客・拡散までも含めて設計する必要があります。
*スケジュールに数値を紐づける
このようにゴールから逆算してスケジュールをつくり、前後のタスクを洗い出すことで、売上目標とのつながりも明確になります。売上目標の設定に対して、どのくらいのセッション数やコンバージョン率、客単価が必要になるか。あるいは定期購入者数や法人アカウント数など、ビジネスモデルのKPIをどう設定するか。これらをスケジュールに紐づけておくことで、単なる予定表ではない「売上目標達成のための実行計画」に変わるのです。
おすすめしたいのは、Googleスプレッドシートを使った全体スケジュールのメンバー共有です。新商品発売や販促企画を起点にしたタスクをリスト化し、数値目標を併記します。売上目標やセッション数、コンバージョン率、客単価などを盛り込み、さらに商材特有の指標も入れておくと、チーム全員が「どの数字をどこまで動かすのか」を理解できます。この全体スケジュールは、いわゆる数値管理表と対をなす存在です。数値管理表が「やったこと=過去」を記録するのに対し、全体スケジュールは「これからやること=未来」を描くものです。両者を組み合わせることで、PDCAサイクルがスムーズに回り、日々の行動と成果が自然につながっていきます。
*可視化することで楽になる
スケジュールがなければ、売上目標も空論になります。どの時期にどの施策を打ち、どのリソースを使うのかが見えない状態では、計画は絵に描いた餅になります。逆に、大きなピンを立てて全体を俯瞰できるスケジュールがあれば、目標達成までの道筋が具体的に見え、チーム全体で未来を共有できます。スケジュールの全体感を把握し、タスクと期限を常に確認できることは、メンバーの皆さんの安心感にもつながっていきます。
スケジューリングは時間の管理にとどまらず、組織に未来を描かせる実行計画図です。新商品の発売や販促企画を起点に、逆算思考で準備と施策を組み込み、さらに数値とリンクさせて俯瞰する。これができるかどうかが、EC運営の成否を分けると言っても過言ではありません。スケジュールを立てることは単なる事務作業ではなく、マーケティングを成果に導くための実践的な武器なのです。
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