ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

なぜリンクはクリックされないのか?受信側から考える情報発信【no.2265】

 果たして、メルマガのリンクはクリックされるのか!?今回のテーマは「メルマガにおけるリンクの意味」について考えていきます。

 ECMJでは不定期の「情報共有メール」、つまりメルマガをお送りしています。先日の配信分からメルマガの形式を少しだけ変更しました。これまではメルマガでコラムの概要を紹介し、「続きはこちら」とリンクを貼る形式を取っていましたが、今回からコラム本文そのものをメール内にベタ貼りする形に変更したのです。

*いつもは声をかけてもらえるのに‥.

 きっかけは、あるひとつの出来事からでした。

 私(ECMJ)が所属している業界団体で年に一度、会員が執筆するコラムがあります。ちょうど先日そのコラムの当番が私の回でした。それまでその業界団体では、会員コラムはメール本文にベタ貼りで配信されていました。しかし今期から、コラムをホームページに掲載し、その本文のURLをメルマガに貼る形式へと変更しました。

 私の会員コラムが掲載された週の週末、ちょうど大規模な業界団体の会合がありました。300人規模の会合です。例年であれば、「今回のコラム読んだよ」「石田君の回だったね」と会員の皆さんに声をかけてもらえるのですが、今回は驚くほど反応が少なかったのです。コラムの内容はそれなりに尖ったものを書いたつもりでした。それにも関わらず、「読んだよ」と声をかけてくれたのはほんの数名だったのです。

*受信側にはまったく「悪気」はない

 ちょっとした違和感を覚え、業界団体の事務局長にその話をすると、こう言われました。「メールにベタ貼りしないと、きっと読んでもらえないんだよ!」と。そのとき、ハッとしました。自分自身、あまりにも「リンクをクリックしてもらえるはず」と思い込んでいたことに。

 ただ振り返ってみると、自分自身もそうなのです。メルマガはざっと目を通します。しかし、「続きはこちら」というリンクをわざわざクリックするかというと、よほど強い動機がなければクリックしない。もちろん、メルマガの内容に興味がないわけではありません。ただ、日々大量のメールを確認する中で、クリックしてページを開き、自分の行動の流れを止めるということを、「悪気なくしない」だけなのです。

*あくまでメール確認の流れの中にある

 メルマガの発信側からすると、「概要を読んで、きっとクリックしてくれるはず」と思ってしまいがちです。しかしそれは、あくまで情報発信をする側の論理です。情報受信側には受信側の時間軸があり、通常はメール確認という流れの中でメルマガも処理されているわけです。だからこそ、そこに「ワンクリック」という小さなハードルがあるだけで、情報は届かなくなってしまうわけです。

 メルマガを「読んでもらうこと」が目的であれば、まずはハードルを取り除くべきだと考えました。そこでECMJの不定期情報共有メールでは、テストとして本文をベタ貼りに変更したわけなのです。結果はまだデータとして明確には出ていませんが、体感値としては返信やコメントが増えているように感じます。数字には表れにくい「読んでいただいた実感」があるのです。

 情報発信とは発信する内容だけでなく、「どう届けるか」を考えることでもあると気づいた一件でした。メルマガのリンクひとつとっても、マーケティングの本質が隠れているのかもしれません。今後も検証を続け、また新たな気づきがあれば共有していきます。

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    ishida

    石田 麻琴 / コンサルタント

    株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから