ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

成果管理表を作成して、1回1回の挑戦を最大限ノウハウにする。【no.1005】

広告作成のコツ

について紹介していきたいと思います。(前回はこちら)

広告選定のコツ、広告画像の作成のコツ、広告テキストの作成のコツについて、それぞれ紹介を進めてきました。今回が最後です。最後はやっぱり「検証」ということになります。

過去の事例やコンサルタントからのアドバイス、友人からの意見などを聞いて広告を出稿したとしても、最初から十分な成果が生まれることは稀です。広告選定、広告画像作成、広告テキスト作成のポイントをおさえることでスタート地点として幾分か成果に近づくことができたとしても、成果が出るか否かは「わからない」のが現実。

広告といえども、ネットショップの運営と同様に「データを取って、毎日カイゼン」を繰り返すしかないのです。これによって、ネットショップの打ち手としての広告スキルが上がっていきます。

まずは広告の成果管理表を作成しましょう。広告を出稿した日付、広告枠の名前(仕様や条件)、出稿した広告画像と広告テキスト、なぜその画像とテキストを作成したかも残しておいてください。広告画像と広告テキストからのリンク先(URL)や飛び先ページのキャプチャもあるとベターです。これが広告出稿への「選択と判断」の部分になります。

 そして「成果」の部分です。

広告のインプレッション数(総掲載数)、掲載比率、クリック数、クリック率、期間内の広告掲載商品の総売り上げ、以上を算出して広告の成果として残しておきましょう。システム上、取得できない数字については担当者にヒアリングをおこなったり、別ページを作成したりするなどして、数字を残せるような仕掛けをおこなってください。(この部分については、ここでは深く触れません)

 広告を出稿するまでの「選択と判断」

広告を出稿してからの「成果」を並べます。この広告の成果管理表に、広告を出稿するたびにデータを追加していってください。「どんな工夫をして、どんな結果が出たか。だとすると、次におこなう工夫は何か」。これを繰り返していくのです。まさに、実行数値管理表の概念と一緒です。

ここでひとつ大切なポイントがあります。広告を出稿するたび、新しい仮説を加え検証を深めて、ノウハウを積み重ねていくためには、広告選定の条件がズレてしまっては比較ができなくなってしまう、ということです。例えば、最初の広告をサマーキャンペーンに出し、次の広告をウィンターキャンペーンに出した場合、ふたつの条件が異なるため改善の効果が見えづらくなります。

つまり、広告のスキルを上げていくためには、最初はできるだけ「同じ広告枠」で仮説検証を繰り返していく方が良いということになります。広告枠の条件を一定として、広告画像を変えると成果はどのように変わるか、広告テキストを変えると成果がどのように変わるか、それを積み重ねていきましょう。これに慣れてくると、新しい広告枠にチャレンジする際、その広告枠に対応した画像・テキストを作るのが上手になります。まずは条件を変えず、試行錯誤してみてください。

広告作成に正解はありません。ネットショップの運営と同じように、過去のデータを整え、改善して現在のデータと比較をし続けるしかありません。困るのは広告の出稿には広告費という予算がかかることです。1回1回の成功と失敗のインパクトがどうしても大きくなります。広告作成のコツを漏れなく押さえ、成果管理表を作成して、1回1回のチャレンジを最大限ノウハウにつなげていってください。

おわり。

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。