ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

ネットショップを成長させるため「やることと期限」ともうひとつ重要なポイントは?【no.0868】

 ネットショップのあるあるストーリー、「鬼切社長シリーズ」。(前回はこちら

「具体的な施策の決定、スケジューリングときて、ネットショップをレベルアップさせるために必要なもうひとつのこと、わかりますか?」

 麻間(あさま)さんが真剣な顔つきで七海さんと友花里さんを見つめました。七海さんは思わず、麻間さんの視線に「うっ!」と唸り声を上げました。

「前回のミーティングで『やることと期限はセット』だというお話をしました。ネットショップを成長させるためには、実は『やること』と『期限』とあとひとつの3つがセットです。これはネットショップだからこその重要なポイントなのですが、わかりますか?」

「麻間さん、ヒントをお願いします!」。友花里さんは思わずいいました。麻間さんはニコっと笑っていいました。

「もう、友花里さんも七海さんも気づいてらっしゃることですよ。何もおふたりにとって新しいことを伝えている気はないです。実はもう、部分的には実践されています」

 七海さんと友花里さんはその言葉を聞いて、より深く考えてしまいました。「すでに部分的に実践している・・何だろう・・そうか!」。友花里さんがひらめきました。

「麻間さん、もう私たちが部分的に実践していることって、『実行数値管理表』のことですよね?毎日ネットショップの動きをみるためにつけているエクセルのことですよね!」

「正解です!」。麻間さんがいいました。

「つまり、ネットショップを着実に成長させていくためには3つの軸が必要だということです。ひとつは具体的なアクション、もうひとつはアクションを確実にこなしていくためのスケジューリング、そして最後にアクションをスケジュール通りにおこなった結果、どれくらい成果が出ているかを検証するデータ。この3つの軸が絡むことで、ネットショップは成長していくんですね」

「ということは、ネットショップは『やること』と『期限』がセットなだけではなく、『やること』と『期限』と『データ分析』がセットになっているということなんですね。たとえ期限どおりに仕事をやったとしても、成果としてのデータを見ないことには意味が無い・・と。なんだか猪井氏(いいし)先生みたいですね」

 友花里さんが麻間さんの口調や素振りを真似ていいました。麻間さんは少し笑っていました。

「七海さんと友花里さんがブレストをしてくれて、34項目のカイゼンアイデアができた。その34項目のアイデアをスケジューリングするために、カイゼンアイデアを因数分解して工程に分けてもらうこともできた。さらにその先として、自分たちがカイゼンアイデアを進めたときにその成果を『どうやって評価するのか』をイメージしておくのが大切だということです。七海さんと友花里さんには『実行数値管理表』だけではない、他の方法で仕事を評価することも知ってもらわなければいけませんね」

「ウゲゲゲゲ」

 思わず七海さんがいいました。さらに覚えることができるのかと、七海さんのテンションはダダ下がりです。友花里さんは新しいチャレンジに対してポジティブです。麻間さんの話に興味を示していました。

「どの仕事をどうやって評価していくか。最初のうちは私がフォローをしていきます。ただ、いずれは七海さんと友花里さんご自身で仕事を判断するための指標を設定できるようにするのが理想です。簡単ではないですし、数字的なセンスが求められるところですが、ネットショップを自走させるためにはやるしかないですよね」

「ううううう、うん」

 七海さんは嫌々ながらうなずきました。そして「やることと期限とデータはセットかぁ」と小さく呟きました。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。