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「検索」で新しいお客様に知ってもらうための「原理原則」。7【no.0733】

 「検索」で新しいお客様に知ってもらうための「原理原則」。(前回はこちら

 さて、いよいよ「検索アルゴリズムの変化」について話を進めていきます。

 毎日同じ時間に、ショッピングモールの検索バーから、同一の検索キーワードを検索します。その結果の検索順位を日々見続け、その動向を探っていきます。検索順位が動いた場合、まず最初に考えるのは「自社の原因と結果、検索順位への相関性」、その次に考えるのが「他社の原因(結果はわからない)、検索順位の相関性」です。そして、この2つに当てはまらないものが「検索アルゴリズムの変化」に該当します。

 「検索アルゴリズムの変化」について説明をする前に、1点気をつけておきたいポイントです。日々、検索順位をウォッチしていたとして、順位が激しく変動したとき、安易に「検索アルゴリズムの変化」だと考えないことです。あくまで、「自社→他社→アルゴリズム」の順番で検証を進めていってください。どうしても、「自社のネットショップで売れていない商品だから、検索順位の下落は検索アルゴリズムの変化によるものだ」というように、「自社→アルゴリズム」という2パターンで考えがちです。「他社」の要素を頭に入れることに注意をすると、検索順位のマネジメントが上手くなります。

 では、「検索アルゴリズムの変化」についての説明を続けていきます。

 まず「検索アルゴリズムとは何か?」です。「検索アルゴリズム」とは、検索キーワードによりヒットした商品ページに順番をつけるために設定された「ルール」と考えるのがわかりやすいと思います。「アルゴリズム」と検索すると、「数学とコンピューティングで・・」というような説明がありますが、ショッピングモールの「検索アルゴリズム」を考えるときは、あまり難しいことを考えずに「検索順位を決めるためのルール」くらいに思っておけば大丈夫です。

 検索順位を決めるための要素は様々です。楽天市場やヤフーショッピングなどは、その要素を一部公開しているようなのでそちらが詳しいですが、商品ページの「販売売上」「販売数」「アクセス人数」「ページビュー(PV)数」「レビュー数」「レビュー評価」などの項目によって「検索アルゴリズム」が設定されていきます。

 この複数の項目について、商品ページの「販売売上」が検索順位により影響を与える設定、「販売数」が検索順位により影響を与える設定、「レビュー数」が検索順位により影響を与える設定など、様々なパターンがあります。このような項目に対する「強弱の付け方」が「検索アルゴリズム」というわけです。

 例えば、7月に「販売売上:80」「販売数:100」「アクセス人数:50」「ページビュー(PV)数:30」「レビュー数:60」「レビュー評価:70」という強弱がついていたものが、8月になった瞬間に「販売売上:60」「販売数:70」「アクセス人数:60」「ページビュー(PV)数:80」「レビュー数:100」「レビュー評価:50」というように変わったとします。このような「検索アルゴリズムの変化」が起こると、検索順位が変化するわけです。7月は「販売数」が多いものが検索順位の上位を占めていたものが、8月になると「レビュー数」が多いものが検索順位の上位を占めるようになる、というような具合です。あくまで例ですが、考え方としておぼえておいてください。

 とはいえ、このような項目についての「検索アルゴリズムの変化」は理屈がわかっても追いづらいものではあります。なぜなら、「アクセス数」が高い商品ページは「販売数」も多く、「レビュー数」も多いからです。これでは後発の会社は太刀打ちの仕様がありません。

 そこで探りたいのが、もうひとつの「糸口」ということになります。

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。