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ネットショップの競合分析はまず「1店舗」から徹底的に!【no.1347】

ネットショップの競合分析について考えていきます。

ネットショップで成功を掴むために大切なのが競合分析です。日々ネットショップを運営していると「次はどんな商品を出そうか」「次はどんな販促企画を出そうか」とどうしても仕事が内向きになってしまいます。ネットショップは「全国大会」です。自社と同じようなことを先行して行っているネットショップがあったとしたら、永遠に追いつくことはできません。競合を見ることで「市場の流れ」をさらに意識していきましょう。

*まず分析をする競合ネットショップをひとつ決める。

まずは競合分析の対象となるネットショップをひとつ決めましょう。ひとつだけで構いません。分析するネットショップは多いほど良いように感じますが、まずはひとつのネットショップを徹底的に分析するところからがスタートです。自社のネットショップと同ジャンル、同カテゴリ、同じような商品で同じような売り方をしているネットショップを競合と定義しましょう。

*競合のネットショップは売れているネットショップにする。

このとき大切なのは「売れているネットショップ」を競合のネットショップにすることです。ネットショップはWEBサイトを見ただけでは「売れているか、売れていないか」を判断することができません。見た目が良くても売れていないネットショップもあれば、見た目が悪くても売れているネットショップもあります。ショッピングモールの検索順位は「売れている順」をベースにしているので、売れているネットショップの判断をサポートしてくれます。

*まずは競合のネットショップで実際に買ってみる。

本当は最初にやらなくてはいけないのにも関わらず、多くのネットショップがやっていないことです。競合ネットショップの商品は定期的に購入しましょう。できるだけ「売れ筋」と思われる商品から購入をしていきます。売れ筋の商品は売上の軸にも集客の軸にもなっているからです。逆にいえば、そこを取れれば立場を逆転することができます。競合のネットショップから実際に商品を買うことで、競合と自社の「差」を知るのです。ちなみに売れ筋の商品は、ランキングや検索結果、レビューの多さなどから当たりをつけましょう。

*競合のネットショップの売上を予測する。

競合のネットショップの売上を予測します。日商は「受注件数×客単価」で計算することができます。日商に30をかければ、概算ですが月商を算出することができます。もちろんはっきりと数字をすることはできませんが、ここも競合と自社との「差」を知る上で重要です。「受注件数」は受注番号の差で予測します。日付を跨いだ0時0分と、日付を跨ぐ直前の23時59分に競合のネットショップで買い物をしてください。受注番号の差が計算できるはずです。「客単価」は同カテゴリで同じような商品を販売していれば大きな差はありません。意外とシンプルなことです。

*競合ネットショップのお客様に「なりきる」こと。

競合分析とは何か。それはある一時点での競合ネットショップの施策を分析することではありません。競合のネットショップがどの順番で何を販売し、発信しているかの「流れ」を分析したいのです。もっとも簡単に「流れ」を分析する方法は、自分自身が競合のネットショップのお客様になりきってしまうことです。そうすれば競合の販売スケジュールは販促企画の工夫や在庫対策が手に取るように理解できることでしょう。「あ、あの新作って意外と売れていなかったんだ。在庫セールに出てる・・」みたいなことですね。

以上、ネットショップの競合分析についての解説です。まずは一店舗から、分析をスタートしてみてくださいね。

カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, 5.Eコマースの分析

ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。