ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

成果に繋げるためのマーケティングツール活用。その1【no.1640】

 成果に繋げるためのマーケティングツール活用。第一回目。

 日々素晴らしいソリューションツールが生まれています。私たちが知らない間に世界中でマーケティングツールが生まれています。そして日の目をみるものがあれば日の目を見ずに消えていってしまうものもあります。

*どんなマーケティングツールにもある注意書きが入る

 この数年のトレンドでは、AI・ディープラーニング・ビッグデータ・BIツール・マーケティングオートメーションなどのマーケティングツール(マーケティング用語)があります。すべて行き着くのは「データ」です。

 感覚的で判断されていたものがデータ化され、そのデータを活用して成果につなげる。これがデジタルマーケティングの流れです。なのでディープラーニングもマーケティングオートメーションも根本は一緒なんですね。ECであれば楽天市場のアクセス解析もGoogleアナリティクスも一緒です。

 AIの取り入れたとしても、BIツールを導入したとしても、楽天市場に出店したとしても。それだけで自社の数字(売上)に繋がっていくかというとそうではないですよね。日々新しいソリューションが生まれ、世の中には素晴らしいツールがたくさんあります。でも「ツールの導入=成果」にはなりません。どんなツールにも「ツールの導入=成果(ただし●●●●)」の注意書きが入ります。

 この注意書きは何か。「ただし、あなたの会社のスタッフがこのツールを活用できれば」という注意書きです。マーケティングツールの有用性ではありません。それを活用する人間こそが「成果に繋がるか、否か」を左右しています。考えてみれば、当たり前のことですよね。

*マーケティングのPDCAと新しいOODA

 PDCAサイクルをご存知の方は多いと思います。マーケティングのもっともスタンダードな考え方のひとつです。「P=Plan(計画・戦略)」「D=Do(実行・行動)」「C=Check(評価)」「A=Act(改善)」。この4つを回すことで成果に繋がる活動をおこないましょうという理論です。このあたり、私の説明も若干下手な感じもしますが、皆さんの方が詳しいかと思います。

 最近ではPDCAとともにOODAという言葉も露出し始めています。「O=Observe(観察)」「O=Orient(方向付け)」「D=Decide(判断)」「A=Act(行動)」。この4つでのマーケティング活動の整理です。OODAの考え方は迅速な判断と実行、スピード感を重視しています。ここにはPDCAにおける「C=Check(評価)」「A=Act(改善)」の要素が含まれていません。これはイメージとしてはPDCAの「D=Do(実行・行動)」部分の詳細に近い感じもします。

 PDCAとOODA、どちらが正しいというわけではありません。マーケティング活動を進めるときにはどちらの考え方も必要になります。ただ通信の発達や時代性を考慮すると、OODAを特に重視した方がいいね、という流れです。逆にそこまで重視しなくても良い点としては「P=Plan(計画・戦略)」この部分。とくにスピード重視のマーケティング、データドリブンでは重要性が低くなります。

*PDCAとマーケティングツールの関係性

 PDCAサイクルの中でマーケティングツールが果たしている役割は「C=Check(評価)」です。戦略があり実行があります。その実行をマーケティングツールで評価して、仮説を立て次の改善策を考えていきます。AIやMAにおいては、DとCが繋がっていたり、CとAが繋がっていたりします。ただ、新しい施策の付与やデータの追加など、人が介在しないことはありえません。

 その精度や機能性、有用性が十分だとしても先に書いたとおり「ただし、あなたの会社のスタッフがこのツールを活用できれば」という注意書きがつきます。やはり大切なのは自社のPDCAでマーケティングツールをどう「役立たせるか」考えることです。これはできればマーケティングツールを導入する前に考えておきたいことでもあります。

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カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, 5.Eコマースの分析

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。