ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

成果に繋げるためのマーケティングツール活用。その2【no.1641】

 成果に繋げるためのマーケティングツール活用。第二回目です。(前回はこちらです

 いずれのマーケティングツールも「ツールの導入=成果」ではないこと。「ただし、あなたの会社のスタッフがこのツールを活用できれば」という注意書きが必ず入ること。マーケティングのPDCAサイクルとOODAの違いと共通点。PDCAとマーケティングツールの関係性について説明をしました。

*現状把握のデータ活用と成果検証のデータ活用

 データ活用にはふたつの種類があります。現状把握のデータ活用と成果検証のデータ活用です。

 現状把握のデータ活用は、自社のビジネスにおける健康診断のようなものです。健康診断では体重はいくつなのか、体格指数(BMI)の値はいくつなのか、腹囲(ウエスト)はいくつなのか他、血圧や血液検査の数値などを知ることができます。

 同様にマーケティングツールのデータを見ることで、自社のリピート率や客単価、問い合わせ数と成約率、商品カテゴリ別のセグメンテーションデータなどを見ることができます。これによって現状のビジネスを健康診断のように数値で表すことができます。これが「現状把握のデータ活用」です。

 もうひとつ、ポイントになるのは成果検証のデータ活用です。健康診断をおこなったとき、たとえば体格指数(BMI)が25.0を超えていたとしましょう。ちなみにBMI値は「体重(Kg)÷身長(m)÷身長(m)」で算出します。BMI値が25.0以上になると「肥満」という扱いになり、要注意ということになります。この体質改善の成果を検証するのも同じようにデータでおこなうことができます。

*仮説を立て、実行し、データで検証をする

 BMI値を下げるためには基本的には体重を減らすしかありません。計算式上では身長の数字が上がればBMI値は下がります。大人になると身長が伸びなくなるので、身長の数字を上げることが不可能になります。やっぱり体重を減らすしかないわけです。

 体重を減らす方法というのはご存知のとおりシンプルです。「入り(食べる)を少なくし、出(運動・筋トレなど)を増やす」ことで実現できます。じゃあ、まずは身体を動かすところから始めてみようとなるんですね。じゃあまずは1日1時間のウォーキングから始めてみようとなります。これがあくまでの「仮説」です。1日1時間のウォーキングで体重が落ちるのではないかという仮説ですね。

 実際に1日に1時間のウォーキングを1ヵ月続けてみる。食事の制限は特にせず、いままで同じような食生活を続けてみる。そして1ヵ月後に同じように健康診断を受けてみてBMI値が25.0から減ったのか否か。そしてどれくらい減ったのかを成果検証してみるわけです。まあ、BMI値だけならばわざわざ健康診断を受けなくても計算することはできそうですが。

*成果検証のデータ活用をおこなって、次の仮説を立てる

 1ヵ月間、毎日1時間のウォーキングを続けて、仮にBMI値が23.0に下がったとします。体重が減ったということですね。このBMI値の2.0の減は毎日1時間のウォーキングという施策の成果になります。そして次の仮説を立てます。仮説としていくつかのアイデアが浮かぶでしょう。

 たとえば、1日1時間のウォーキングを2時間にすればもっと成果が出るのではないか。1時間のウォーキングに加えて30分の筋トレを加えたらどうなるのか。はたまた1時間丸々筋トレに充てるとどうか。いっそのこと運動系はやめて、食事制限を試してみようか。周りの情報も参考にしつつ、仮説を立てて実行です。

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成果に繋げるためのマーケティングツール活用。その3【no.1642】
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カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, 5.Eコマースの分析

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。