著者:石田 麻琴

私が社長から教えてもらったこと。その2【no.1735】

(2019年5月のコラムです)

 前職の社長のこと、2回目。前回のコラムを読んでからこちらを読んでもらえると嬉しいです。

*採用担当という仕事の重さ

 入社して半年で新卒の採用担当を任せてもらうことになった。当時は会社の中でも花形である売上関係の仕事をやりたかったので少し不満はあったのだが、いま思えば採用担当というのは会社の未来を左右する非常に重要な仕事である。いまだったらメチャクチャ頑張って取り組める自信がある。だた、当時はそこまでその重要性(と、社長が自分に向けてくれた期待)がわからなかった。

 とはいえ、成果を残そうと頑張り、また掲載していた採用サイトの担当者さんもすごく協力してくれ、(我々としては、だけど)たくさんの学生を集めることができた。しかしながら、採用サイトの担当者さんも入社半年の私のワガママをよくいろいろと聞いてくれたもんだ。本当に皆さんの「おかげ」でいまの自分があることがよくわかる。

*ネットショップを任せてもらって3ヵ月後におきたこと

 その昔のECMJコラム(たぶん2014年初め)でも書いたのだが、2005年7月に中途入社(既卒採用だったので中途になる)してから1年を経て、2006年の9月に初めてネットショップの店長を任せてもらえることになった・・というか、「やらせてもらえないなら辞めます」と生意気にも半ば強引に希望をとおしてもらったのだ。気が強い社長だったから「やれるもんならやってみな。ただ、今の仕事もきっちりやれよ」という感じだったけれども。

 自分の思いどおりにマーケティングをすることができる。これは非常に魅力的なことなのだが、思うように売上が伸びないことに悩んだ。というか、自分としては徐々に売上を伸ばしているという感覚だったのだが、社長としては「全然売上が伸びていない」という認識だった。初月の月商が40万円、2ヵ月目が60万円、そして3ヵ月目が80万円に満たない感じだったと思う。当時、毎週火曜日の午前中に営業会議をやっていたのだが、3ヵ月目が終わろうとしていたところで社長が突然キレた。

*数字には必ず理由がある。そして、数字に効いている理由は同じではない

 このとき、社長が私に話してくれた(怒鳴りながら)のが「数字には必ず理由があること」そして「数字に効いている理由は同じではないこと」である。現在のECMJのコンサルティングの根源にもなっている考え方で、ここで社長がホワイトボードを使って話してくれたことを、この数年後、全国の会議室で私自身が参加者の皆さんに話すことになる。結果として自分にとってとても大切な時間になった。このときはすごく頭にきたけれど。

 「まこっちゃんはいつも同じ仕事を同じだけ同じようにやってしまっている。だからいつまで経っても売上につながらない。売上には必ず理由がある。その理由の重要度は同じじゃない。もっとも結果に効いている重要度が高い仕事に徹底して取り組んでごらん。そうしたらすぐに売上は上がっていくから」こんな感じの話だった。

*頑固な人間を変えるための「劇薬」

 1年間社長の仕事をみてきたとおりにネットショップを運営していけば、少しずつ新規のお客様が増え、リピートをしてくれて雪だるま式に売上が上がっていく。普通に運営をしていれば理由はわからないけれど、どこかで何かのきっかけがあって売上がぐんぐん伸びていく。そう思っていた自分は「本当かいな」と思ったけれど、そこで社長に逆らうのもなかなか面倒なことなので「やっぱり間違ってるじゃん」というためにも一旦特定の仕事を徹底して取り組んでみることにした。

 私のような頑固な人間は素直には従わない。社長なりの「恐怖と強権」を使った劇薬だったのかもしれない、とも思う。この日をきっかけに売上がぐんぐん伸びていくことになるのだ。