著者:石田 麻琴

定番ロングヒットを作るために考えること。②【no.1801】

(前回のコラムのつづきです)

 「ヒット商品」をつくること。これが売上の成長だけでなく、ブランドの認知や集客にもつながっていく。これはEコマースに限らず、あらゆる商売の基本なのではないかと思います。

 前回のコラムでは、なぜヒット商品をつくることが重要になるのか。ショッピングモールでのEコマースの「原理」とお客様がネットショップにやってくるまでの導線について解説をしました。ことショッピングモールのEコマース運営では、ヒット商品が売上と同時にアクセスにも大きく影響します。

 ではヒット商品をつくるためにはどうすればいいのでしょうか、というのが今回のテーマです。

*ヒット商品とは、そもそも何なのか

 ヒット商品をつくるためには、ヒット商品とはそもそも何なのか、その定義を理解しておく必要がありそうです。前回のコラムでの解説も含めると、ヒット商品とは「ガンガン売れて」「ガンガンお客様を集めてくれる」商品ということになるのですが、この定義だとどこか漠然としていて再現性のある施策化するにはモヤっとした感じがします。

 事業運営をされている皆さんの中には「ヒット商品」の定義が様々あるかと思いますが、ECMJ的な表現をすると「アクセスが増えても、売れ続ける商品」これを「ヒット商品」だとお伝えしています。

 「アクセスが増えても、売れ続ける商品」まだ少し表現が曖昧かもしれません。ただ、表現を曖昧にせざるを得ない理由があります。「売れ続ける商品」の部分、本当は「転換率(コンバージョン)」と表現したいところなのですが、転換率(コンバージョン)は割り算で算出される数字のため、「売れ続ける商品」の部分と入れ替えることができません。

 ご存じのとおり、商品の露出が増えれば転換率は下がるのが普通です。「一見様」のお客様や、「検索上位にあったので見てみた」系のお客様が増えるからですね。「売れ続ける商品」は転換率というよりも「販売数」とニアリーの関係だと考えてください。

 アクセスの伸びに比例して、販売数が伸びれば理想。現実的にそうはならないけれど、「アクセスが増えても、売れ続ける商品」。絶対的な数字でその比率を表現することはできませんし、商材や運営の仕方、ビジネスモデルによっても評価が異なりますから、あくまで「ネットショップでの『相対的』な評価」としてヒット商品を考えてみてください。

*なぜ「アクセスが増えても、売れ続ける商品」がヒット商品なのか

 そして大切なのが「アクセスが増えても、売れ続ける商品」がなぜ「ヒット商品」になるのか、というところです。今回の最後としてこちらを解説したいと思います。

 Eコマースの販売戦略の基本は「小さく初めて大きく伸ばす」です。スモールスタートから自社のポジショニングや商品ページの魅せ方、それこそ「ヒット商品」の種を探し、エッジを立ててコンテンツを作り込んで転換を最大限高めながら、広告・販促を流し込んでいきます。強い商品、強いコンテンツ、強いページに徹底的にアクセスを流し、お客様を増やしていくのです。

 「ヒット商品」は売上の軸になる商品であり、アクセスの軸になりえる商品です。「費用対効果はどうなのか」「短期的、中期的、長期的に費用は回収できるのか」広告費・販促費のかけ方に悩んでいる中で、「ヒット商品」こそ広告・販促を打つための商品になります。

 「アクセスが増えても、売れ続ける商品」の「アクセスが増えても」の部分は、広告・販促をかけることによっての露出強化を想定しています。ヒット商品を「アクセスが増えても、売れ続ける商品」という表現をすると、なんとなくショッピングモールにおけるヒット商品の条件が見えてきませんか。