著者:石田 麻琴

コンサルタントが教える!EC成長の法則。37【no.1925】

 前回コラム(no.1924)のつづきです。

 「コンサルタントが教える!EC成長の法則」というテーマで連載をしています。前回は、「EC事業の専門店化」についてご紹介しました。今回は「市場ニーズと市場規模の判断方法」についてお話します。

ニーズがある打ち手は出した瞬間に反応される

 前回のコラムの最後にこのようなことを書きました。「『市場で勝てるか、どれくらいの規模に成長しそうか』は初速です。初速である程度判断することができます」。この「初速」というのが今回のコラムの重要なキーワードのひとつです。市場のニーズは「初速」で判断することができます。

 EC事業において、日々マーケティング活動を展開し新商品の投入や販促企画など、新しい打ち手を日々投入されているかと思います。メルマガの送付やSNSでの情報発信含め、内的要因(自分たちがお客様に対しておこなったアプローチ)として打ち手を繰り出した際、「ジワジワお客様に効いてくる」というのはあまりありません。(無くというか「本当のジワジワなのかがわからない」)。お客様の反応の「初速」でその打ち手の効果を判断することができます。

 逆にいえば「初速」が悪かった場合、継続しても結果に効く効果的な打ち手としてあまり期待できません。「改善直後の『初速』」があまり良くなければ、そこまでの市場ニーズがなかったと判断することができます。本当に不思議なことです。市場ニーズがある打ち手は表に出した瞬間にお客様が反応してくれます。

「初速」の違いを知る上で大切なのは「感覚」

 以前の私がオンラインショップの運営者時代に体験した話を書いたことがありました。ジュエリーの専門店だったショップで、ハンドバッグを商品登録した瞬間、なぜかお客様から受注が入り出したのです。メールマガジンやインターネット広告で告知をしたわけではありません。ましてやショップのトップページやランキングに掲載したわけでもありませんでした。検索にヒットしたか、ショップを回遊しているお客様が見つけてくれたのだと思います。本当に売れる商品や販促は、なぜだか「初速」が違うものなのです。

 この「初速」の違いを知る上で大切なのが、「感覚」になります。市場の「初速」のスピード感や競合の「初速」スピードを我々が知ることはできません。自社の中の施策の比較から「初速の早い」ものを探していくしかありません。そのためにも、商品を登録した後の売れ方の状況やSNS投稿のリーチ数、広告掲載時のアクセス流入など、データを日常的にみておかなければいけないわけです。

広告をかけるか自分で判断をしないこと

 たとえば、新作商品についてある一定量の直接的な集客をかけることをルール化します。新作商品をオンラインショップに登録し販売を始めたその日から、10万円分の広告をかけトラフィックを流す、などのルールを設定するのです。そうすると、「初速」が早い商品がデータとして確認できるようになります。その数値がひいては新作商品の「商品力」の判断につながってくるわけです。経験上ですが、「初速の早い」商品の方が商品力が高い傾向にあります。

 このルールを施行するにあたって重要なのが、「自分たちで広告をかける判断をしない」ということです。こっちの商品は期待が薄いので広告をかけない。こっちは期待が高いので少し多めに。などと自分たちで判断しないことです。あくまでその新作商品の「商品力」を「市場に判断してもらう」。ここを徹底することが大切なのではないでしょうか。

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