著者:石田 麻琴

「それ、お客様に直接聞いちゃえば?」を合言葉にしよう!【no.1940】

 ECMJが顧問先のメンバーと会議をするときに、よく提案することとして「それ、お客様に直接聞いちゃえば?」というのがあるんですが、この「お客様に直接聞いちゃう」がなぜか敬遠されがちなのがインターネットの世界の弊害ではないかと思います。

 Eコマースを運用していると、あるとき突然数字が伸びることがあります。まずネットショップへのアクセス数の数字が伸びて、次にネットショップの受注件数が伸びて、その結果ネットショップの売上が帯びる、という順番で数字が動いていくわけなのですが、マーケティングを展開する上で大切なのは「なんで数字が動いたか?」を知ることなんですよね。それがよくお話している「なんで売上があがったか?がわかれば、どうすれば売上があがるか?がわかる」につながっていきます。

 こういった数字の変化が起きると、インターネット界隈のみなさんはまず何をするか。そもそも数字が動いていること、変化していること自体を見逃してしまう可能性もあるのですが、数字の変化に気づいた方はGoogleアナリティクスなりEコマースのデータ分析システムなりを確認すると思うんですね。参照元のWEBサイトを確認したり、検索クエリを確認したり、ランディングしたページを確認したりすると思います。

 ECMJのコラムでも「参照元・検索キーワード・閲覧ページの3点は確認しましょう」みたいなことを書いているので、これ自体の意味がないなんてことはまったくないのですが、このあたりのデータを使って分析をほどこしたとしても、「なんで数字が動いたか?」がわかる可能性は半々といった感じかと思います。

 さらに言えば、集計のデータは必ず「何かが起こったであろう翌日」になりますし、Googleアナリティクスの検索クエリだと検索キーワードがデータ公開されるのは最低2日後になります。なので、「リアルタイムで何かが起こっている可能性がある!?」と気づいたとしても、データで確認できるのって翌日だったり翌々日になってしまっているんですね。本来、リアルタイムに何かが起こっているのであれば、リアルタイムに対応した方がよりチャンスが掴めるはずなのです。

 そういったときのキーワードが「それ、お客様に直接聞いちゃおう!」です。受注データにはお客様の連絡先(電話番号)が入っているはずですから、お客様に直接電話をしてしまえばいいんです。「すいません。先ほどはご注文ありがとうございました。本日●●のご注文を多くいただいていて、確認のお電話をさせていただきました。こちらの●●ですが、どちらでお知りになったのでしょうか?」みたいな感じで。前段の「先ほどはご注文ありがとうございました」の時点で、お客様が忙しそうならば確認のみをして、「明日発送いたしますので、楽しみにお待ちください!」と伝えて電話を切ればいいだけです。

 なんでお客様がネットショップにアクセスしたか、なんでその商品を注文したか、Googleアナリティクスよりも知っている人がいるんですよね。それは「お客様自身」です。これだけ世の中が「データ分析、データ分析」いってるので、データを見ることが善みたいなイメージがありますが、データを見るよりもよくわかることはあるんです。それはお客様に直接聞いてしまうこと。

 ただ、これみんなやらないんですよね。お客様に電話をするのが申し訳ないと思っているのか、Eコマースだからお客様に電話しちゃいけないと思っているのか、単に恥ずかしくて抵抗感があるだけなのか。たぶん、最後の「抵抗感」だと思うのですが、コンサルティングをしている立場からすると実店舗をやられている会社のスタッフの方のほうがお客様に電話することへの「抵抗感」が薄い気がします。

 ポイントは「お客様に直接聞けないか」を考えること、それができない場合「データから仮説を立てること」だと思うんですよね。世の中的に逆になってしまっているのが不思議なことであり、これが習慣づけられれば強烈なパワーになるはずです。