著者:石田 麻琴

Eコマース事業に「お金をかける」ことの重要性【no.1961】

 最近「お金をかける」ことの重要性をすごく感じております。一部の方にとっては「当たり前」と捉えられてしまうことなのですが、今日のコラムは「お金をかける」ことの話。

 ECMJのコンサルティングの土台にあるのは、個人の力を最大限発揮できるようにして売上と利益を上げよう、という考え方です。個人が強くなることでチームが強くなり、そして会社全体が強くなっていく。Eコマース事業のコンサルティングをメインにしていますが、「数値管理表の活用」など、いま自分たちが持っている資源を最大限に活用して、数字を伸ばせる体制をつくっていこうというのはどのビジネスでも変わりません。

 ただ、人間はみんな24時間という同じ時間しか与えられていませんので、複数のスキルに通じることは簡単ではないですし、人によって得意不得意があります。Eコマース事業のマーケティング活動についても、運用上の課題についてできるだけ自分たちのチームで解決をした方がスピーディに動くことができますし、コントロールも自由自在、自分たちの経験値となり振り返りもしやすくはあるのですが、その道にある程度通じていなければ、やっぱりどこか素人感が出てしまうものなのですね。

 ここで例を挙げると、ECMJの顧問先さんで制作についてはすべて外注さんを使っている会社さんがあります。ペット関連の商材を扱っていて、これからブランドをより強くしていこうという段階に入った最中なのですが、ほぼスタートから外注さんを活用しています。かなり高センスな価値観をもってEコマース事業を営んでいるのですが、制作外注の会社さんもその価値観をよく理解してくれており、やっぱり他のペット商材のネットショップと比べると抜群に「伝わる」ページになっているんですね。

 重要なのがこの「伝わる」というところであって、「センスが良い」とか「おしゃれ」とか「カッコいい」とかではないと思うんですね。ブランドの価値観と良さ、立ち位置、そして顧客像、そのすべてをお客様に「伝えきる」ために制作の外注さんを活用しているんですね。ブランドのコンセプトや商品の背景をもっともよく知っているのはもちろんEコマースの運営担当者であるわけですが、その考え方を「表現」し「伝わる」ようにするためには、やはり気の合うプロに任せるのが良いのだなと改めて思った次第です。

 インターネットの世界は「突き抜ける」ことが重要です。ご存じのとおりEコマースの市場には「商圏」というものがなく、日本中、場合によっては世界中が自社のマーケットになります。ただし、同じように日本中、世界中のネットショップが自社の競合になりえるわけです。Eコマースの世界は1社総取りの世界になるので、80点のネットショップをつくることは実はあまり意味がなくて、一般的には20点でも「誰か」にとっての100点、120点のネットショップをつくることができれば世界中から売上が集まってくるわけです。

 そう考えると、やはりどこかで「突き抜ける」必要があり、そして突き抜けるためには個性的なスキルをもった(特殊能力なんて言いますが)多くの人を巻き込む必要がある。そのためには「お金をかける」ことが重要になってくると思うんですね。ECMJのコンサルティングの視点からは、少しだけ後回しになっていた部分かなと。基本的に内製化主義なので、スピーディにEコマース事業を成長させるためには、もっと「得意な人に任せる」ことを意識しなくてはいけないと改めて学びました。当たり前ですが、どうしてもコストを押さえて売上を伸ばそうとしてしまうのが人情ですから、「いかにすれば突き抜けられるか」という視点から物事を考えていくと良いのかもしれませんね。