ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

SNS×ECの潮流をいかにつかむか。前編【no.1964】

 SNS×ECの潮流をいかにつかむか。前編。

 先日、私がナビゲータをつとめるBPIAのDX研究会がありました。ECの潮流というテーマでゲスト講師や参加者の皆さんと議論をおこないました。

 このコロナ禍という状況もあり、我々の生活は大きく変化しています。研究会の中でもさまざまなテーマがあがりました。大局的に話の中心は「SNS」をいかに使いこなすか、だったように感じます。おそらく「SNSを活用する」みたいな表現はすでに古い。SNSはすでにあらゆるブランドにとって息を吸うように自然に必要なものなのでしょうね。今回のECMJコラムはECの潮流とSNSの話。

SNSを組み合わせて伸びている会社が増えた

 最初に書いておいた方が良いことがあります。ブランドとSNS、SNSからECという流れは「あくまでいま潮流が動いているところ」。現在のスタンダートでもないし、未来永劫スタンダードになるわけではありません。当然、いまでも一定層以上の「SNSをほとんどやっていない層」がいます。その層に向けてこれまでどおりマーケティングを展開する方針もあるわけです。このあたりは、どのようなお客様をターゲットにしているのかとも関わってきますよね。

 そこを前提においた上で潮流についてお話しします。まずコロナ禍の状況の中、SNSを使ってECの実績を伸ばしている会社さんが増えていると。SNSの活用方法として、新規顧客の集客だったり、既存顧客への価値観の共有だったり。アンバサダーさんによる商品紹介だったり、ライブ動画によって購買の背中を押していたり。お客様とコミュニケーションを取ったりと多岐にわたります。そのあたりの活用を組み合わせて実績を伸ばしている会社さんが増えているんですね。

SNSで多くの時間なにかしらの情報に触れている

 実際、自分の生活スタイルを振り返ったときです。twitter、Facebook、Instagram、Youtube、LINEといった(広義の)SNSに使っている時間が非常に長い。ECサイトの方がSNSよりも滞在時間が長いという人は少ないと思います。ちなみに、YoutubeやLINEをSNSに含むため、あえて(広義の)という言葉を入れています。その目的は情報収集や友人とのコミュニケーション、暇つぶしなどいろいろです。とにかくSNSで多くの時間なにかしらの情報に触れていることが多いと思います。

 明確に「あれが欲しい」「これが欲しい」「この広告の商品面白いな」と思わなくても、直感的になにかの感情が動いているわけですね。知らず知らずのうちに目に触れる情報から何かを判断している。それが生活スタイルになり、購買スタイルにもつながっているわけです。欲しいもの、興味があるものがSNSで目に止めた情報で左右されているわけです。

生活スタイルとともに購買の「意思決定」が変わった

 これまでは、ブランドやメーカーが「こういう商品が新しく出まっせ!」という情報をテレビCMだったり、雑誌や新聞の広告だったりで発信し、お客様が興味を持つということが普通でした。インターネットとSNSの発達により友人や知人、そして友人や知人の先にいる第三者から「商品やサービスの存在を知る」みたいなことが一般的になったわけですね。SNSは10年前から流行っていますが、10年経ってやって一般的になってきた。

 お客様の生活スタイルが変わり、購買の「意思決定」のスタイルが変わっています。商品やサービスを提供する企業の情報発信も変えていかなければいけないわけです。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。