著者:石田 麻琴

マーケティングのポイントは「行動習慣を変える」こと【no.1987】

 先日、駅の階段をのぼっていたところ、ふと「行動習慣を変える」という言葉が頭に浮かんできました。なぜ駅の階段をのぼっていたときにその言葉が浮かんできたのか、まったくの不明ではありますが。

 この「行動習慣を変える」という言葉は、もう7年くらい前に元リクルートの経営者の方とお話をしていたときに出てきた言葉です。ECMJという会社のコンセプト、コンサルティングの考え方をお話しする機会があったのですが、そのときにこの方が「マーケティングって、実際は行動習慣を変えるってことが重要なポイントだったりしますからね」とおっしゃったんですね。知識やノウハウではなく、行動習慣を変える。

 先日(上記とは別日)ですが、とある会社さんでEコマースの勉強会をおこないました。この会社さんはEコマースサイト自体は以前からもっているものの、積極的に活用したことはなく、Eコマースのマーケティングについても経営者である社長が少し書籍を読んだり、セミナーに参加したりといった程度です。営業会議のようなものは定期的に開催しているようなのですが、マーケティング会議のような会議はなく、Eコマースのマーケティングについて議論するのは初めてとのこと。

 社長さんとしては「自社のスタッフがEコマースを理解できるか、マーケティングについての改善策に意見が出るのか」と多少の不安があったようなのですが、勉強会が進むと「こういうふうにしたらいいんじゃないか。ああゆうふうにできるんじゃないか」とか、「これ前から思ってたんですよ」とか、「昔一回、わたし社長にいいましたよね?」とか様々な意見が出てきます。そう、出るんです。意見は。

 そうとうなことがなければですが、何も考えずに普段の仕事だけをこなしているスタッフの方というのはいなくて、話すきっかけだったり、話すタイミングだったり、アイデアを出すとっかかりだったりを与えてあげると「じゃあ、こういうことってできるんじゃないですか?」や「こういうことができると思ってました」が出てくるんですね。しかも、現場に根づいたアイデアが出てくるので、中にはかなり有効的なものもあったりします。(もちろん的が少し外れているものもあります)

 大切なのは、こういった情報を出し合って、いつまでに誰がどんなカタチで対策するかを考える場がないといけないってことなんですね。実はこれが「マーケティング会議」であり、「マーケティング会議」って名前のわりにそんな大それたものじゃないんですよね。マーケティングって、「売上と利益を上げるため」「お客様の満足度を上げるため」の改善活動すべてを表わしている言葉ですから、「こういうことができるんじゃないですか?」で十分です。

 ここで話はもどるのですが、「行動習慣を変える」ということがマーケティングを進める上でポイントになるってことです。今回の事例での「行動習慣を変える」のポイントは、「マーケティング会議を開催する」だと思うんですね。マーケティング定例会議を開催すれば、意見やアイデアは出てくるので、まずはマーケティング会議という場をつくることが大切なのではないかと。Eコマースに取り組みたいのに上手く取り組めていない会社さんは、「既存事業のラインにEコマース事業のラインを加える」という行動習慣の変化についての対策に問題があるのかもしれません。

 Eコマース事業が成長するか否か。戦略や知識やノウハウももちろん重要なのですが、マーケティングを展開するための「行動習慣を変える」ことにつまづいてしまっている会社さんも少なくないのではないでしょうか。