ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

お客様は必ず「何かの理由」があって商品を購入している【no.1988】

 お客様って必ず何かの理由があって商品を購入してるんですね。当たり前っちゃ当たり前なんですが。

最近ネットショップでよく購入しているもの

 最近、わたしが個人的にネットで買っているのが「ラーメン」です。マルタイラーメンの九州詰め合わせみたいなセットが売ってるんですね。たとえば博多、久留米、熊本、宮崎、大分、鹿児島、長崎、佐賀・・。九州各地のラーメンの味が楽しめるセットです。これ、2,000円ちょっとでけっこう安いんですよ。

 わたしの場合、夜にスポーツジムにいくことが多く、自宅に帰るのが21時前後。奥さんに夕飯の用意をお願いするのも悪いのでサクッと食べられるラーメンを重宝しています。奥さんと「今日はどこのラーメンにする?」なんて、毎晩いろんな味を楽しんでいます。

 あまりに満足度が高いので、奥さんの実家にプレゼントすることにしました。奥さんと子どもがよく実家に帰るので、いつもありがとうのプレゼントです。そうしたらお義父さんとお義母さんにも大ウケででした。なんと毎日どの味にしようか楽しみにしているみたいなんですね。年齢的にも遠出しづらいお義父さんお義母さんです。ですので、こういったものがすごく喜んでもらえます。自宅用と実家用に1セットずつ、早速ネットショップで買い足しました。

お客様が購入する「何かの理由」を掴むことが大切

 というような感じで、お客様って必ず何かの理由があって商品を購入しているんですね。わたしの場合は、「奥さんに負担をかけない夜食(夕飯)」。「お義父さんお義母さんへのプレゼント(ちょっとしたコミュニケーション)」といった感じです。この「何かの理由」を掴むことがEコマースのマーケティングとして非常に大切です。

 特に実店舗をやっていてEコマースに販路を拡大されている会社さんは注意が必要です。やってしまいがちなのが「商品を売る」こと。もちろんネットショップなので「商品を売る」のは当たり前です。しかし、コンビニのように商品を並べているだけで、お客様は訴求できません。お客様は必ず何かの理由があって商品を購入している。もっと言えば、商品を探している。その「目的」「用途」「解決策」こそ、我々が提案しなくてはいけないものなのです。

 この「目的」「用途」「解決策」を掴んでお客様に提案をする。そうすれば、よりお客様に「目的」「用途」「解決策」のイメージを喚起できます。その結果、より訴求力の強いネットショップになるはずです。そして、その先にあるのは「目的」「用途」「解決策」を前提とした「商品開発」です。「商品」に「提案」をのせるのではなく、「提案」を「商品化」してしまうのです。

いかにして日々の業務からお客様の「理由」を掘り出すか

 ではお客様の「理由」である「目的」「用途」「解決策」をどうすれば知ることができるか。それは、お客様の「レビュー」や「お問い合わせ」「SNS投稿」などをチェックすることです。もし実店舗がある方なら、実店舗のお客様とのコミュニケーションの中で聞いてしまう手もあります。たとえ実店舗がなくても、お客様に直接連絡をとってヒアリングしてしまうという方法もあります。

 つまり「なんでそうなったかがわかれば、どうしてそうなるかがわかる」です。これが大切な考え方になります。繰り返しますが、お客様は何かの理由があって商品を購入しています。どんな「目的」「用途」「解決策」を抱えているのかがわかれば、お客様への提案もより強化できます。お客様のニーズに「応える」ことはもちろん、「気づかせる」ことも提案の大切な役目です。

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ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。中小機構販路開拓支援アドバイザー。